郵貯が事実上の国有化、猛反発する地域金融関係者、民主党には投票しない!


限度額引き上げを誰も要望していない

預入限度額の引き上げで、実際、資金シフトは起こるのだろうか。

フィナンシャルプランナーの畠中雅子氏によると「預金が1000万円を超えた分を利息の付かない振替口座に置いている人は結構いる」という。そういう人は「昔、郵貯の利率がよかった時代に10年預けて倍になった経験をした高齢者層に多い」。

2000万円までの郵貯での貯金はお勧めかといえば、「合理的な金利選好からいえば、もちろんまったく勧められない。ただ、守りの姿勢で『事実上の政府保証でしょ』と言われれば否定できない」のが現実。

では実際、過疎地に住む人は郵貯の限度額引き上げを要望しているのだろうか。畠中氏によれば「高齢者の一部。若い世代はネット銀行でより高い利息が得られる時代。かんぽ生命にしても、保険料が民間保険会社よりも割高。誰が限度額引き上げを望んでいるのか疑問」と言う。

「国民のニーズや声に応えた」という現政権の主張は極端な例を引っ張ってきているとしか思えない。取材した地域金融機関の関係者は異口同音に、「参議院選挙では民主党には投票しない」と、答えていた。
 
(浪川 攻、大崎明子 撮影:今井康一、吉野純治 =週刊東洋経済2010年5月1日号)

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