同じ起業をするならば、「目線」を高く持とう

ラクスル・松本恭攝CEOと語る(下)

 「目線を高く持ち続けること」――。WiL伊佐山元CEOとラクスル松本恭攝CEOの対談で話題となったのは「目線」の重要さ。日本の印刷業界を変える、ラクスル松本恭攝CEOは、「CEOとしての役割は、目線を上げて、挑戦のテーマをより高いところにもっていくこと」と語る。前回は「大きなインパクトが必要なベンチャーの使命」について論じたが、今回は「起業家の目線」について語っていただく。

■前編:「大きな"インパクト"こそベンチャーの使命」こちら

最初の資金調達まで3年かかった

伊佐山:松本さんの起業のきっかけを教えてください。外資系戦略コンサル会社で働き、コンサルタントとして印刷業界の課題と可能性が理解できたからと伺ったのですが、誰かに「やっちゃえよ」と言われたからなのか、それとも自分から「会社辞めてやるわ」なのか。どちらですか。

松本:後者ですね。印刷会社のコスト削減率が高く、市場が大きいという“ファクト”が集まっていたということが大きいです。また、自分自身が世の中に対してインパクトを与えて、社会を変えることをしたいと思い、気がついたら会社を設立していました。インターネットで「会社設立」と検索して、結果の上位3つを見比べて調べて設立しました(笑)。

きっかけとして大きかったのは、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチです。「鏡の前で今、自分がやっていることをやり続けたいかという問いに、ノーという答えが1週間続いたら、人生を考えるタイミングだ」という内容だったのですが、私の場合、それが何カ月か続いていました(笑)。「自分の心と直感に素直に生きる」という言葉がきっかけとしては大きかったですね。もしかしたら、あのスピーチを聞かなかったら、起業していないかもしれません。

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