●探究心を教えてくれた恩師

『源氏物語』だったら、光源氏はさまざまな女性と浮名を流しますが、そのときどきの光源氏の状況によって、この女性が必要だった、などと話してくれるのです。そのような話なら俄然興味がわきます。
「現象面にとらわれるな」というのは、例えば、「UFOを見た」ならば、「見た」ことを騒ぎ立てるのではなく、「だから何?」というその後の話をしなさいと。ものごとに隠された原因や、どこへ向かおうとしているのかという探求心とアカデミックな目、感性を学びました。
先生も自主授業のときに自己批判をさせられて、それからの授業はさらに素晴らしかったです。僕は勝手に恩師だと思っています。
●精一杯夢を追いかけた大学時代
大学は早稲田に進学しますが、この頃から映画監督になりたいと思っていました。ダメだったら脚本家、それもダメなら映画評論家って(笑)。今でもそんな気持ちはあります。まだ映画監督をやったことがないから、才能があるかどうかもわからないですけどね。そのために、たくさんの映画を観ようということで、年間400本くらい観ました。それであまり授業に行かなくなっちゃったんです(笑)。夢を追うことで忙しいでしょ(笑)。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事