ヘッジファンド顔負け、次世代ロボアドの実力 高度な投資手法がより身近になりつつある
一般的な個人投資家には手が届かなかった高度な資産運用が、身近なものになりつつある。一般的なロボアドバイザーやインデックス連動型の投資信託以上のリターンが狙える、次世代の自動運用サービスが出てきたからだ。
時間と資金が限られる現役世代にとって、個別銘柄の財務を研究したり、専業デイトレーダーのように数分おきに株価を確認したりして売買することは難しい。そのため、働く世代の資産運用では、非課税枠を活用しながら少額から積立投資が可能な「つみたてNISA」や自動的に最適な資産配分を行ってくれる「ロボアドバイザー」が主要なツールになっている。
実際、つみたてNISAの口座数は2020年の1年間で約114万口座の純増となったほか、買い付け額は前年同期比2.3倍の約6878億円に上っている。(金融庁「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」)
スタートアップの新規参入相次ぐ
ロボアドの預かり資産残高も急増している。最も残高を伸ばしているのは最大手のウェルスナビで、足元では預かり資産が3900億円に到達したと発表。老後の生活資金への不安が高まっていることに加え、直近1年間で株価が急激に上昇したこともあり、現役世代の投資意欲はかつてないほど高まっている。
こうした少額・自動運用へのニーズの高まりを受けて、スタートアップ企業を中心に、現役世代向けのおまかせ運用に新規参入する動きが相次いでいる。
2020年11月、Finatextホールディングス傘下でスマホ専業証券を手がけているスマートプラスは「マルチファクターモデル」の運用を提供するサービス「Wealth Wing(ウェルスウイング)」を開始した。
TOPIXなどの株価指数に連動するインデックス型の投資信託を購入すると、株式市場全体に対してまんべんなく投資することになる。投資先を分散することで、個別株式に投資するよりもリスクを抑えられるメリットがある。一般的なロボアドやつみたてNISAで買える投信はこうした分散投資の考え方に基づいている。
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