「水卜アナ」理想の上司に選ばれる好感度の秘訣 ZIP!総合司会抜擢、ありのままをさらけ出すすごみ

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自己開示は、信頼関係を築くうえで欠かせないコミュニケーションです。企業でも政治の世界でも、ディスクローズ(情報を明らかにすること、発表すること)の重要性が高まっているのはご存じのとおり。情報が開示されないと透明性がなくなり、信頼・信用が得られないからです。これはリーダーシップにも当てはまります。

部下から信頼を得たかったら、リーダー自身が、自分がどういう人間なのかを真っ先に明らかにする必要があります。この第一歩が信頼関係を築く礎となるのです。水卜アナが理想の上司に選ばれる理由は、(意図して行っているのではないにせよ)このものすごい自己開示力のおかげと私は見ています。

自分の情報をさらけ出してくれると、“心の壁” が取り除かれ、安心感が生まれます。積極的に自己開示をすることで、好感や信頼感を与えられるのです。

そして相手から自己開示されると「こんなにさらけ出してくれたんだから、私も自分の話をしなきゃ」と感じ、自己開示をお返ししたくなる心理が働きます。自己開示は相手を信じて渡すプレゼントですが、もらうとお返しもしたくなるのです。これを「自己開示の返報性」といいます。

上司の自己開示は部下の自己開示を促す

つまり上司が自己開示をすることは、部下の自己開示を促すことになるのです。例えば日々の職場でのコミュニケーションで「いや~困ったな~」とか「わあ、嬉しい!」とか、上司が自分の気持ちを素直に話すと、部下も「困った」「助けて」が言いやすくなります。小さな自己開示の連続が信頼関係を育んでいくのです。

こうした職場は、まさに「心理的安全性」が担保されている環境に他なりません。心理的安全性(Psychological Safety)は心理学用語で、 “他人の反応におびえたり、羞恥心を感じたりすることなく、自然体の自分をさらけ出すことのできる環境を提供すること”を意味します。あのグーグルが、最もパフォーマンスを発揮するチームの条件として発表したことで、一気に注目を集めるようになりました。

水卜アナ自身も、「アアナウンス部に帰って先輩・後輩の顔を見ると安心するし、居心地がいい。アナウンサーって、1人勝負なところがあるんですよ。すれ違いで顔を合わせなくても、テレビで後輩の顔見ると安心したり、笑ったり。会社の人がみんな知り合いで、エレベーターで「最近どう?」って話しかけてくれる。それが自分の心のよりどころになっています」と心理的安全性を意識した発言をしています。(「30代は悩み世代、ポジティブに選択肢があると思うようにしています」OTEKOMACHI、2017年4月10日配信)

リーダーの自己開示は、組織に心理的安全性をもたらす一丁目一番地なのです。

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