少子化でも「ランドセル」売上高が拡大の必然

コロナ禍で気軽に試せるレンタルの登場も

一方で、この数年、「ラン活」という言葉がよく聞かれる。小学校入学前にランドセル購入のための情報収集や展示会に行くなどの活動を指す。その時期が年々早まっており、ランドセルの購入時期を総務省の家計調査(支出金額)でみると、2001~2003年平均では入学直前の3月がピークだったのが、2011~2013年平均では「保育園年長」の10月が最多という結果が出ている。それが2019年、2020年は6月が最多となり、半年以上も早くなった。

今年もすでにランドセル商戦や「ラン活」が始まっている。1965年創業の「土屋鞄製造所」(東京都)は、2022年入学児童を対象にした全ラインナップ61種類を3月3日に公開。コロナ禍対策として、今年初めて貸し出しサービス「レンタルランドセル」を導入した。申し込みはWebサイトで、レンタル期間は2泊3日。申し込みできるのは1回につき1種類で料金は3000円だ(送料、返送料は無料)。

レンタルランドセルも登場

導入の狙いについて広報担当者はこう説明する。「新型コロナウイルスの影響で、昨年はオンラインで購入されるお客さまが多くいらっしゃいました。そうした状況で〝背負い心地を試したい〟などのご要望があり、近隣に店舗がない全国のお客さまや外出に不安がある場合でもご自宅でランドセルの試着ができるように始めました。お子さまと背負い心地や色見を確認し、ご家族でゆっくりとランドセル選びをお楽しみいただければ幸いです」

これまでの2回の受付では、店舗のない地域での利用率が店舗のある地域に比べ3倍近くになったという。

同社の製品は職人による手仕事が特徴で、1つのランドセルをつくるのに150以上のパーツから300以上の工程をかけている。レンタルサービスだけでなく、オンラインのサービス拡充を図り、LINEのチャット機能を利用したチャットやビデオ通話を通しての消費者への案内、インスタライブ、インスタのストーリーズで使えるGIF機能を利用した「ランドセル試着スタンプ」も導入した。

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