「声が出にくい人」を悩ませる発声障害の正体 専門医が解説する「音声障害」3つのパターン
「音声障害」とはどのような病気か
音声障害についてみなさんはあまり聞いたことがないかもしれませんが、実は全国に推定患者数が※752万人ほどいるといわれる声の障害です。
※「コミュニケーション障害の疫学:音声言語・聴覚障害の有病率と障害児者数の推定」/京都学園大学健康医療学部紀要/2016年3月31日
音声障害とは簡単にいうと、「発声機能に障害が生じ、思い通りの声が出なくなる病気・症状」です。最近では、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響で会話をする機会が減り、のどの筋肉 「声筋(こえきん)」 の衰えによる音声障害や、逆にリモート授業や会議などでいつもより大きい声を出すことによる音声障害のほうが増えてきている印象です。
しかし、音声障害と一口に言っても、その原因はさまざま。声帯やのど周りの異常により声が出しづらくなっている人もいれば、声の出し方に問題があるために声が出しづらくなっている人、精神的な問題に起因して声が出しづらくなっている人もいます。
声の不調というと、のどだけに原因があるように思うかもしれませんが、声の不調には声帯だけではなく、舌の動き、呼吸の仕方など、さまざまな要因がかかわっています。音声障害は大きく分けると次の3つのパターンがあります。
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