「闇バイトに騙される大学生」急増している理由 あなたの子も知らぬ間に「受け子」になる危険も

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逃げようとすると、「情報を全部アップするぞ」「運転免許証の画像をアップして、さらし者にするぞ」「自宅も知っているし、なんだってできる」などと脅されてしまうのです。

最近、大学生と話す機会があり、何気なく「なんのバイトしてたの?」と聞くと、「俺、受け子っす」と答えたのには驚きました。私が元刑事だと知っていて、です。「もう足を洗ったんで、大丈夫です!」と爽やかに言われてしまいましたが、私に言うか?と……。要は、罪の意識がないのでしょう。

実際、コンビニ強盗は減っているものの、振り込め詐欺は増えています。割のいい犯罪が増えているということです。強盗は、やる側からすれば、かなりリスキーな犯罪です。それに対して詐欺は、「人をだますだけ」という解釈で、罪の意識が低いのでしょう。

「いいバイトがあるよ」という表面的な部分に反応してしまう子どもたちが多いのだと思います。

特殊詐欺の逮捕者の低年齢化も問題になっています。子どもなら逮捕されないかというと、大間違いです。詐欺グループの受け子などをした場合、14歳以上でも逮捕の対象になります。

また、詳しい内容も知らずに「お金をもらえるいい仕事がある」「銀行員の代わりにキャッシュカードをもらってくればいいだけ」などと友人から話を持ちかけられ、言われたとおりに指定された日時に対象となる家に向かったところ、待ち構えていた警察に逮捕されてしまった、などという話もあります。

中高生の間で「大麻」が流行する理由

今、中高生にも大麻が広がっています。警察庁の調べによると、2019年の1年間の大麻事件の摘発者数は若年層を中心に増加し続け、過去最多の4321人。しかも、中高生が前年の約1.4倍にもなっています(警察庁「令和元年における組織犯罪の情勢」より)。

事実、SNSで「野菜(=大麻)」などの隠語を使って薬物売買が横行し、手軽に手に入れることができます。その背景には、「海外では合法の国もある」といった情報がネットで拡散され、軽い気持ちから手を出してしまうこともあるでしょう。

そのほかツイッターには、カモを見つけるための甘い言葉が横行しています。

「客宅に行ってキャッシュカードを預かるだけのバイト。月に100万円稼げます!」「P活楽にお金を稼ぎたい人! 一緒に写真を撮るだけで給料アップ!」

大阪で通行人からかばんを奪ったとして男5人が逮捕された事件では、ツイッターに「叩き(=強盗)の仕事あります」と投稿して実行犯を集めたといいます。ラクして稼ぎたいという気持ちが強いと、軽い気持ちで犯罪に加担してしまうことになるのです。

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