就活の面接で「受かる学生」と「落ちる学生」の差 リモートでは「ハキハキ」「理路整然」がより重要

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そして、面接自体も変わったようだ。対面面接では互いが1つの場にいる。言葉以上に全身の雰囲気がイメージ形成に関与する。リモート面接では顔と声の印象が圧倒的に大きい。これから面接官コメントを具体的に紹介するが、評価が高い学生の特徴について人事は明確に語る。「しっかり」「元気」「はきはき」などという言葉が多いが、これらの感想は表情からのイメージによって作られたのではないかと感じる。

当たり前のことだが、リモート面接で評価されるポイントは「画面越しでも熱意が伝わる」(メーカー・301~1000人)ことだ。そのために必要な動作がある。

最も大切なのは「目」だ。「相手の目を見て話をする学生」(サービス・300人以下)、「話すときは、カメラを見て熱意が伝わるように話す学生」(メーカー・300人以下)。目を見ることは「あなたに集中しています」というサインである。

「あなたを理解しています」というサインも必要だ。画面に映るのは顔だから、「うなずき」が理解や同意、共感のサインになる。「うなずきながら笑顔で面接官の話を聞く学生。声が大きく表情が豊かな学生」(商社・流通・301~1000人)。

「表情が豊か」(サービス・300人以下)や「表情(明るさ元気よさが伝わるような工夫をしている)、話し方」(運輸・不動産・エネルギー・301~1000人)というコメントがあるが、「表情」が意味するのはうなずきや笑顔である。

できる学生の特徴

できる学生の言動を形容するために最も多く使われているのは、「しっかり」という副詞だ。以下のコメントを読むと、「自分」や「自身」と対で使われることが多く、「自分軸」がぶれないことを指しているようだ。虚構や緊張がなく、落ち着いた言動が評価されている。

「自分の意思をしっかり持っていて、かつ隠さず本音で話してくれる学生」(サービス・1001人以上)

「元気がいい、挨拶がしっかりできている、目に輝きがある」(サービス・1001人以上)

「しっかりと自分の意見を言える学生」(メーカー・1001人以上)

「しっかり」の次に多いのは「ハキハキ」である。明瞭な言動という点では「しっかり」と同じ語義を持つが、「笑顔」や「明るい」と対で使われることが多く、好感度の高さを示しているのだと思う。

「笑顔で質問にハキハキと答えてくれる学生」(メーカー・301~1000人)
「ハキハキ話すこと、話が整理されていてわかりやすい、積極的な自己開示」(メーカー・301~1000人)

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