社内でやる気を失わないのは「運がいい人」だけ 働かないオジサンにならない4つの働き方(上)

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サラリーマンは、自分の働く場所や仕事を自由に選べないという制約があるが、彼らは、役員に「この部署に異動させてほしい」と頼んだり、次に働きたい職場の部長に自ら直談判する社員までいるのである。

■自分に合った仕事に出合えるとは限らない

すべての社員が、自分に合った仕事に出合えるとは限らない仕事好き好き型(Bエリア)の社員を取材していると、私自身も社内でそういう仕事に出合えなかったと感じる。しかし簡単にあきらめてはいけない

社内では、年齢を経ないと担当できない仕事もある。会社に対するクレーム処理や、一筋縄ではいかない団体との折衝、またはコンプライアンスの徹底などである。そういう仕事の中から自分に向いた仕事を発見できる可能性もある。

本省の仕事では、気苦労が多くて精神的にも不安定だった官僚がいた。ところが、出向した社会福祉法人で障害者支援の仕事に取り組むようになった途端に息を吹き返して、役所間の調整に元気に走り回っている例もある。

また自分の得意なことを仕事と結び付けた人もいた。30代半ばで交通安全課に異動した市役所の職員だったYさんは、小さい頃から好きだった大道芸を「交通安全教室」に採り入れることを提案。彼が山伏の格好で登場する教室は話題を呼び、テレビ取材も受けた。

足元の仕事は、最後まで大切にしておくべきなのである。

■あなたの周りの「仕事好き好き型」

あなたの周りに、明るい雰囲気を持った仕事好き好き型(Bエリア)の社員さんはいませんか。できれば、ほかの読者とも共有して、この仕事好き好き型(Bエリア)のことをいろいろ考えることができれば思っています。ぜひご協力をお願いいたします。

※Twitterで、ハッシュタグ「#働かないオジサン」をつけて投稿してください。いただいたご意見は、連載の中で紹介させていただくことがあります。なお、ご意見を紹介させていただいた方には、筆者のサイン入り書籍『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』をプレゼントいたします。

新刊『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』大好評発売中!(Kindle版はこちら

楠木 新 人事コンサルタント

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くすのき あらた / Arata Kusunoki

1954年神戸市生まれ。1979年京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。人事・労務関係を中心に経営企画、支社長等を経験。47歳のときにうつ状態になり休職と復職を繰り返したことを契機に、50歳から勤務と並行して「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。2015年に定年退職した後も精力的に活動を続けている。2018年から4年間、神戸松蔭女子学院大学教授を務めた。現在、楠木ライフ&キャリア研究所代表。著書に、『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『定年後の居場所』(朝日新書)、『定年後』『定年準備』『転身力』(共に中公新書)など多数。

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