奥歯がない人ほど認知症になりやすい衝撃事実 1本なくなるだけでボケが始まり、ボケが進む

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しかし、歯が19本以下になると、噛めなくなるものの割合が一気に高くなり、食生活に不自由をきたす人の数が多くなります。

また、歯が19本以下の人は、歯が20本以上ある人と比べて、たんぱく質、ミネラル類、ビタミン類、食物繊維の摂取量が少なく、炭水化物の摂取が多くなることから、摂取する栄養素に偏りが出てきます。

そのため、歯が19本以下の人は、20本以上ある人に比べて健康維持に必要な栄養素が不足して、病気に罹患する割合が高くなることがわかっています。そして、ここで注目すべきは、歯が20本に満たない19本以下の人は、「多くの場合、奥歯が失われている」という事実なのです。

前述したように、奥歯は上下左右にある「親知らず」を除いて、一番奥の歯と奥から二番目の歯をいいます。

奥から二番目の歯が第一大臼歯で、6歳ごろに生えるので「6歳臼歯」とも呼ばれます。また、一番奥にある歯は12歳ごろに生える第二大臼歯で、「12歳臼歯」とも呼ばれます。第二大臼歯の奥に生える第三大臼歯が「親知らず」です。

奥歯はほかの歯より太く大きく作られていて、歯を顎骨に保ち続ける歯根も多く、上下左右で自分自身の体重を支えるくらいの噛む力があります。

実際、上下の奥歯の間に力を感知するセンサーを入れて噛む力を測ると、大人では約50kgあります。つまり、奥歯は50kgのものを持ち上げるのと同じくらいの噛む力を発揮できるというわけです。

奥歯がないだけで「不健康」になりやすい

この奥歯でしっかり噛んで、噛み合わせを安定させることが、健康を維持するためには必須です。

奥歯がきっちり噛み合うことで、下顎をしっかり頭の骨に固定し、体のバランスを保つことができます。奥歯を失って体のバランスを保つことができなくなると、転倒しやすくなります。転倒しないためには、上下の奥歯がしっかり噛み合っていることが何より重要なのです。これだけでも、奥歯の大切さをおわかりいただけると思います。

口の最も奥まった場所にある奥歯は、噛み合わせ面にたくさんの溝があり、複雑な形をしているために、歯垢(プラーク)がたまりやすい歯です。歯ブラシも届きにくく、歯周病やむし歯に最もなりやすい歯でもあります。

毎日、奥歯をきちんと歯磨きするのは大変とはいえ、手入れをしないで放っておいたり、いい加減な歯磨きをしていたりすると、あっという間に歯周病やむし歯になってしまいます。

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