英国がついに始めるコロナ「人体実験」の内容 最大で90人を人為的にコロナに感染させる

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イギリスは2月17日、ワクチン未接種の被験者に、人為的に新型コロナウイルスを感染させる研究を承認した(写真:Andrew Testa/The New York Times)

今後数週間のうちに、慎重に選ばれた少数の有志がロンドンの病院の11階に集まり、全世界78億人が避けていることを行う。新型コロナウイルスへの感染だ。

イギリス当局が2月17日に承認したワクチン未接種の被験者を人為的に新型コロナに感染させる研究の一環として、これら有志の人々の鼻孔には少量のウイルスが投与される。

治験には最大90人が参加予定

科学者は、各種ワクチンの有効性を比較する手段として、最終的にはワクチン接種を済ませた人々を新型コロナウイルスにさらす考えだ。だが、その前にまず、未接種の被験者をウイルスにさらし、確実に感染を引き起こす最低限のウイルス量を確認する必要がある。

治験には最大で90人が参加する予定だが、それより少ない人数で感染に必要なウイルス量が特定できれば、被験者の数はもっと少なくなる可能性もある。

被験者にさらすウイルス量を調整し、感染の瞬間から観察を行うことで、実験室内の研究では把握できない免疫システムの反応を調べ、さまざまな治療法やワクチンの有効性を直接比較する方法の開発につなげる考えだ。

研究に携わっているインペリアル・カレッジ・ロンドンのピーター・オープンショー教授は17日、「新型コロナに対する免疫反応について、非常に多くのことがわかるだろう」と語った。今回の研究で「病気の解明のみならず、新たな治療法やワクチンの発見が加速」できるという。

今回のような実験は「ヒューマン・チャレンジ試験」と呼ばれ、パンデミック発生当初から実施の是非が盛んに議論されてきた。

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