ブラックロックやTロウ・プライスの運用者からゴールドマン・サックス・グループのアナリスト、ブラックストーンとKKRの債券部門まで、ウォール街のトップマネジャーたちは投資戦略を調整している。
数兆ドルにも及ぶ債券投資を守れ
新型コロナウイルス危機収束後には、インフレ加速と景気拡大がやって来て、40年にわたる米金利の低下が反転する恐れがある。そうした見通しに基づき、数兆ドルの債券投資を守るため奔走を始めているのだ。
この動きの最初の兆候は既に表れている。各社は資金をローンや変動金利商品に移しつつある。通常の債券の大半は固定金利だが、変動利付債の金利は指標金利に連動するため金利上昇時に価値を維持できる。
ブラックストーンのクレジット担当グローバル責任者、ドワイト・スコット氏は「35-40年にわたって長期金利は低下し、これが債券投資と株式バリュエーション上昇を大きく支えてきた。投資の世界にいる者は長く、追い風を受けていた。その追い風はもはやないが、まだ向かい風でもない」と語った。
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