楽天、携帯の今後占う「カネ集め」に込める渾身 事業撤退に米リフト株活用とあの手この手

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楽天は今年4月から社名を「楽天」から「楽天グループ」に改めることを発表している。この背景にも、携帯事業に限らず、新事業育成にかかる資金を機動的に集める狙いがある。

「今までは親会社集約的に資金調達を行ってきたが、今後はさまざまな形が考えられる。不動産のLIFULL、グルメサイトのぐるなびなど(上場企業との)資本業務提携も行ってきた。

楽天経済圏を既存事業の外に広げていくためには、今までの100%子会社主義というのを少し緩めていこうという考え方(を反映している)」(三木谷氏)

新事業の育成に欠かせない財務戦略

三木谷氏は明言していないが、GMOインターネットグループのように子会社の株式上場で市場から資金を調達する手もありそうだ。

三木谷氏は財務戦略の手腕を問われそうだ(撮影:尾形文繁)

楽天は携帯事業に関連して、低軌道衛星を活用した通信接続の実現や、楽天モバイルで培ったクラウドネットワーク技術やソフトウェアを海外の企業、政府・自治体などに提供する新事業も構想している。

激化する国内携帯事業社間競争で善戦するのに加え、こうした新事業を軌道に乗せられるか。今後も機動的に資金を捻出できる財務戦略がカギを握りそうだ。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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