女性蔑視発言、「橋本新会長で決着」の光と影

セクハラ疑惑より深刻な橋本新会長のある悩み

橋本氏は1964年の東京五輪開幕(10月10日)の5日前に北海道で生まれ、父親が聖火にちなんで聖子と名付けたのは有名な話だ。

スピードスケートと自転車で夏冬計7回の五輪出場を果たし、「五輪の申し子」と呼ばれる。現役選手時代の1995年に、当時自民党幹事長だった森氏の後押しで参院議員に初当選。JOC副会長など五輪関係団体幹部を歴任した後、2019年9月に五輪担当相として初入閣。2020年9月発足の菅内閣でも再任した。

7年前のセクハラ疑惑には淡々と

18日に行われた就任記者会見の冒頭、橋本氏は緊張した表情で、メモを見ながら決意と抱負を述べた。その後の質疑では、「五輪担当相を全うしたい気持ちが強く、直前まで(会長就任の打診を受けるか)非常に悩んだ」と明かした。

7年前の「セクハラ疑惑」について問われると、「私自身の軽率な行動について、7年前も今も深く反省している。厳しい声を受け止め、自ら身を正して(組織委会長としての)責務を果たしたい」と淡々とした口調で語った。

会長就任に伴う自民党離党や議員辞職の可能性については、「これまでスポーツは超党派で対応してきた」と、踏み込んだ発言は避けた。ただ、「(政治介入との)疑念は持たれないようにしたい」と状況次第で離党する意向もにじませた。

政府与党内では「橋本氏にとって、セクハラ疑惑より離党や議員辞職の方が深刻な問題」(自民幹部)との見方が多い。というのも、比例代表選出の橋本氏は公選法上、離党すれば議員辞職問題に直面するからだ。

議員辞職した場合、組織委会長として現在の多額な議員歳費に見合う報酬を受け取ることは難しい。森氏は無報酬をアピールしており、組織委も対応に苦慮しそうだ。

与党内には「辞職しても次の参院選で復活すればいい」(自民選対)との声も出るが、「身分保障に不安があれば職務遂行の支障になりかねない」(閣僚経験者)との不安もぬぐえない。

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