「欧州から単身帰国」40代日本人男性の波乱人生 コロナ禍で仕事がすべてキャンセルになった
日本において、夫妻の一方が外国人(いわゆる国際結婚)の婚姻件数は、毎年2万件ほどある。全体の婚姻数に占める割合は3%程度と高くないが、グローバル化が進むなか、国際結婚を身近に感じる人も少なくないのではないか。
ところがこのコロナ禍で国境をまたぐ移動が厳しく制限されるようになった。思いがけない苦難に直面している国際結婚カップルも少なくないかもしれない。そこで今回はある国際結婚カップルのケースを取り上げる。彼が国際結婚をするに至ったいきさつと、現在の生活とは?
「家族と離れ離れになってもうすぐ丸1年経っちゃうんですよね。オンラインで毎日会えても肉体的に離れているのってやっぱりつらいですね」
そう語るのは、日本と欧州のある国でアーティストとして活動するYutaさん(仮名、40代)です。Yutaさんは20年ほど前から、半年ごとに日本と欧州を行き来し、両国でショーやワークショップを行ってきました。
「家族を養えない」と急きょ単身帰国
2019年の夏に東京でのリサイタルを終え、欧州に戻ってからステージでレギュラー出演をしていましたが、年が明けて少しするとコロナパンデミックで仕事はすべてキャンセルに。
2020年3月に海外のアーティストを連れて日本でリサイタルの予定もしていましたがこちらもすべてキャンセルになってしまいました。この頃Yutaさんの住む国では各州でロックダウンとなり外出は禁止。予約していた飛行機はすべてキャンセルになり、あるのは、飛ぶか飛ばないかわからない飛行機の当日チケットのみでした。
このままその国にいては家族を養っていけないと、急きょ単身帰国することを決め、当日チケットのキャンセル待ちを粘って、ようやく飛行機に乗り帰国。
日本に戻ってもショービジネスはすべてキャンセルとなり、手持ちの機材ででライブ配信サービスをスタートさせ、仕事の切り替えを図っています。
単身帰国してからもうすぐ丸1年となるYutaさん。海外にいる家族にはもう1年会えていません。
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