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「欧州から単身帰国」40代日本人男性の波乱人生 コロナ禍で仕事がすべてキャンセルになった

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RosaさんはこれまでYutaさんの仕事には一切興味も持たず、関与もしてきませんでした。コンサートが近づくたびに夫婦関係に溝が深まる一方だったといいますが、コロナパンデミックが起き、欧州にいても、日本にいても、アーティストとしての仕事はこれまでどおりとはいかなくなった状況を知ったRosaさんの心の中で変化が起き始めます。

これまで趣味で続けてきたウェブサービスでの物販のスキルを使って何かYutaさんの助けになることはできないかと考えるようになりました。

夫の仕事に対して反対はしないものの、これまでたびたび不満を感じていたRosaさんですが、夫がどれだけ自分の世界を大切に思っているのかはしっかり理解していたのでしょう。大好きな夫から大切なものが奪われるのは見ていられなかったようです。

Rosaさんはかねて興味のあったウェブマーケティングの勉強をしながら、Yutaさんが現在手掛けるプロジェクトを世界に配信してはどうかと提案。積極的に仕事に関わるようになりました。

「仕事のことで20年間ずっとぶつかってきたけれど、今この状況になって、妻自身も好きなことを仕事にできていると楽しみながら取り組んでくれていますし、僕もとても頼りにしています。今は公私共によきパートナーとなっています。皮肉にもパンデミックが大きなきっかけになって以前より絆が深まっていると感じています」

コロナで深まった家族の絆

現在、ビデオチャットで話す家族との時間が毎日の楽しみだというYutaさん。

離れていても、娘たちは「どんなことがあっても、なんでもOKだよ!」と大らかに父を応援してくれています。

「娘たちのほうが僕なんかよりずっと大人なんですよ。こんな状況でも応援してくれている娘たちには偉そうなことは言えないです。僕がちょっときつい言い方をすると、“パパ、そんな話し方をしたら相手が嫌な気持ちになっちゃうよ”なんて、僕が教えてもらうことのほうが多くなりましたね。僕も彼女たちを心から信じていますし、本当にいい子に育ってくれています。でもやっぱり肉体的に離れているのはつらいですね……」

昨年からコロナ離婚、コロナ婚とさまざまなカップルの事例をご紹介してきましたが、厳しい状況下でもそれぞれの夫婦のあり方、家族のあり方を模索し、困難を乗り越えようとする姿が、世間の悩める方々の参考になればと願います。

いずれにしても、1日でも早くこのようなご家族が再会できますように。

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