「もう行きません」15歳少女が学校と決別した訳 不登校を「重く考えない」という選択

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学校へ行くことをやめたすみれさん(仮名)にいろいろうかがいました(写真:mits / PIXTA)

「学校へ行くことはきっぱりやめました。何もわだかまりはありません」とすがすがしく語る15歳のすみれさん(仮名)。すみれさんが「学校をやめる」と決めた理由、今をどのようにすごしているか、これからやりたいと思っていることなどをうかがいました。

「もういいや」と吹っ切れたきっかけ

――すみれさんが学校へ行かなくなったのは、いつごろからですか?

当記事は不登校新聞の提供記事です

中学1年生の2学期からです。もともと、小学校のころから学校がキライでした。小3のときにクラスが荒れはじめ、いつもさわがしい子たちがいて、「うるさいなあ。もう、うんざり」と思っていたんです。それでも中学生になったら環境が変わるかもしれないという淡い期待がありました。

しかし、中学にもうるさい人たちはいて、教室は荒れていました。そのうえ、「先生に従うのが絶対」という雰囲気があり、生徒への締めつけがきびしい。入学してからがんばって通いましたが、1学期の終わりごろには、嫌気がさしてきたんです。

また、人間関係を割り切ったことも、学校と決別した理由の1つです。小学生のときからずっと仲がよかった女の子の親御さんから、「本当はあなたの言動で傷ついていた」と言われたことがありました。そうしたトラブルがあると、「人間関係ってたいへんだな、うまくいかないな」と私はいちいち引きずって悩むタイプでした。しかしあるとき「もういいや」と吹っ切れるきっかけがありました。

それは、あまり人間関係のトラブルに巻き込まれていない子がどんなふるまいをしているのか、気づいたことです。その子をよく観察していると、誰にでも同じ態度をとっていました。本人に話を聞いてみても、「とくべつ親しい人とか、キライな人とかはいない」と言うんです。そのとき、「人間関係に悩まない人もいるんだな。私は、人と上手に付き合うことができないタイプだ」と思いました。そして「人間関係をつくることがヘタな星のもとに私は生まれたんだから、うまくやろうとするのはもうあきらめよう」と思ったんです。

夏休み中に、あらためて自分に学校は必要かどうか考え、「学校をやめる決断」をしました。結局、私にとってたしかだったのは「もうあの場にはいられない」ということだったのです。

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