意外と知らない「5G・6G」で未来はどう変わるか あなたは2040年の生活をイメージできているか
具体的な変化を挙げると、2時間の映画をダウンロードするときに、4Gだと5分かかっていたのが、5Gだと3秒ほどになるといわれている。かつては映画を自宅で見るためにレンタルショップで借りて見ていたのが、すでにもう家にいながら、3秒で見られるようになったのだ。いかに通信技術の進歩が、われわれの生活を変えたかおわかりいただけるだろう。
こうなると、鮮明な映像をストレスなく配信・視聴できるだけではない。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)の利用も進むだろう。ポイントは、通信速度が速くなり、情報伝達量が増えるということだ。これが世界を変える。
とはいえ、現在は基地局が限定されていることもあり、しばらくは4Gでつながり、時に5Gがつながるという状況だ。4Gという大海に5Gという島がいくつか浮いているイメージが正しい。
その5Gがさらに進化するのが6Gだ。これまでの歴史を振り返ると、2030年頃に実用化される。
それでは、6Gのすごさは?
6Gは、通信速度が5Gの10~100倍の速さになるといわれている。すでに2時間の映画のダウンロードが3秒だったのが、瞬きの間、1秒もかからない速さになるわけだ。
スマホなどモバイル機器の利用時に「ちょっと待つ時間」は、われわれを知らないうちにいらつかせている。意図したホームページがなかなか開かなかったり、通信が途切れたりで、心が穏やかでなくなった覚えはあるだろう。数秒短くなるだけでストレスは大幅に減るはずだ。でも、6Gのよさは、もちろんそれだけではない。
5Gでは、室内にある物体の正確な位置把握は簡単ではない。しかし、6Gになると、屋内で何がどこに置かれているかは、数センチ単位の精度で把握が可能になるといわれている。なぜなら、6G時代は屋内外のあらゆる機器がインターネットにつながるからだ。1平方キロメートルあたりの同時接続機器数が、1000万台と5Gの10倍となるとの試算もある。1000万台の機器ひとつひとつがセンサーになることで、多くの情報が集まり、ネットワークによる検知も可能になる。これにより、さまざまなサービスの可能性が広がる。
ネットワークは地上だけでなく、衛星、航空機などでも使える。また、消費電力が減り、省エネにもなるともいわれている。デジタル機器の1回の充電での利用時間が、今の10倍になるのも夢ではない。
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