日経平均の「新しい相場」がすでに始まっている

目先は一服でももっと長い視点で見るべきだ

6月14日の東京都の新型コロナウイルスの感染者は47人。楽観できる状況とは言えないが、筆者は長期では今後のマーケットに強気だ(写真:西村尚己/アフロ)

新型コロナウイルス対策によるロックダウン(都市封鎖)は、ひとことで言えば、経済の「ノックダウン」を招いた。

行き過ぎた対策は人の命まで奪うことに耐え切れず、世界は「ウィズコロナ」と称して「感染第2波」や「第3波」のリスクを承知のうえで、経済活動再開に踏み切った。

「わずかに戻しきれなかった相場」をどう読む?

これを受けて株式市場は驚異の復元力を見せ、アメリカのナスダック総合指数は史上最高値を更新。日経平均株価もコロナショックの下落幅の「ほぼ全値」を戻した。ほぼと言うのは、前回の「日経平均が2万3386円まで上昇する3つの根拠」で解説したとおりだ。記事では、実質的コロナショックのスタート時に空けた窓の上限である2万3386円まで上昇する3つの根拠を示したのだが、厳密に言えば8日、9日、10日の高値を持ってしても、窓埋めには僅かに足りなかったからだ。

これによって今回の戻り相場はいったん終わったと見る向きもあるかもしれない。また、ほぼ全値を戻したと考えても、その後の相場シナリオが出来上がる前の急騰だったことで、投資家は良い意味での混乱に陥っているとも考えられる。そこで、今回は、今後の相場がどうなるかをまとめて見た。

投資家が混乱している原因は、景気の現況と株価の大きな乖離にある。コロナショック経済がまだ回復途中であるのに株価だけがほぼショック前の水準に戻ったが、さすがに「株価の先見性によるもの」とは簡単に言えないほどの大きな乖離だ。

前回では、その根拠を3つあげて解説した。もう一度要約すると1)過度に下げすぎた反動、2)経済対策の規模、3)株式そのものへの見直し、の3つだが、前回から約2週間が経過したので、その後の変化を見てみよう。

次ページ将来の「買いのマグマ」はまだ溜まっている
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • あふれる独自性 ニッポンのすごい研究者
トレンドライブラリーAD
人気の動画
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
人望のない人は「たった一言」が添えられない
人望のない人は「たった一言」が添えられない
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
漂流する東芝<br>舵取りなき12万人の悲運

再出発したはずの東芝の漂流が止まりません。再建請負人の車谷暢昭社長が電撃辞任。緊張感が増すファンドとの攻防や成長戦略の構築など課題は山積しています。従業員12万人を超える巨艦企業はどこに向かうのでしょうか。

東洋経済education×ICT