日経平均の「黄信号」「赤信号」価格はいくらか

相場の「上昇トレンド」はまだ崩れていない

トランプ大統領の話を聞く国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長(左)。今後の株価は「新型コロナの第2波」にも大きく左右されそうだ(写真:AP/アフロ)

緊急事態宣言が39県で解除された。解除されなかった東京都をはじめ、残りの8都道府県も早晩、段階的解除に進むと思われる。

「第2波警戒」「米中」にすくむ市場

だが、市場は一気の解放感とは程遠い状態だ。万一第2波の感染爆発があった時には、医療崩壊と同時に手の付けられない事態が予想される中での緩和進展に、市場は立ちすくんでいるようだ。

しかも、11月3日の選挙を控え、対中国への過激な発言が目立ち始めたドナルド・トランプ米大統領の方針にも目が離せない。さらに、発表が佳境に入った企業決算の数字も予想通りの厳しさだ。「もう慣れた」と言われるが、日経平均株価の予想EPS(1株利益)は15日現在で728円64銭と、昨年11月の1700円台から約1000円もの低下を見せた。

必然的に予想PER(株価収益率)は跳ね上がり、約27.5倍となっている。「12倍を割れたら買いで、13倍を超えたら売りだね」などと能天気な気分でトレードしていたのはついこの前のことだ。

また、相場の先安観を象徴するように裁定取引の売り残高は5月8日現在、史上最高水準の2兆3538億円となっている。慢性的に先物が現物指数よりも安く、現物を売って先物を買う裁定行為がますます「売り残高」を高めて行く。

当然のことながら、この反対、つまり先高観に基づく先物高で、現物を買って先物を売る裁定取引の機会は極めて少ない。そのため、買い残高は増えず、5000億円前後に低迷したままだ。従って「裁定取引のネット買い残」と言われる「買い残高-売り残高」は5月8日現在でマイナス1兆8347億円(4月24日にはマイナス1兆9354億円まで低下していた)と、これも記録的マイナス水準のままになっている。

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