今年もやっぱり「Sell in May」かもしれない

株が上昇するための重要な指標とは何なのか

マーケットはすでに「アフタコロナ」を見ているという。だがそこに落とし穴はないか。今年も結局株は「5月に売れ」になるのだろうか(写真:ロイター/アフロ)

5月最初の取引となった1日(金)のNY株式市場は、ダウ工業30種平均株価が622ドルも下げるなど、久しぶりに大幅な下落となった。経済指標に弱気のサプライズが相次いだことに加え、4月30日の引け後に2020年1-3月期の決算を発表したアマゾン・ドット・コムが「4-6月期は赤字に転落する可能性もある」と警告を発したことが相場を冷やした。

これは新型コロナウィルスの感染拡大やロックダウン(都市封鎖)による景気の落ち込みに対する懸念を想起させ、改めて売りの手掛かりとなったことが背景にあるのだろう。日本でも有名だが、欧米の株式市場では、「Sell in May and Go Away」 (5月に売って、逃げのびろ、相場から離れよ) という格言がある。4日の途中からはやや落ち着きを取り戻しつつあるようにも見えるが、昨年の5月は米中貿易戦争の激化懸念で下落したことは記憶に新しい。果たして今年は、この格言通りの相場展開になるのであろうか。

新型コロナショックは「リーマン」とは全く別の展開に

振り返ってみると、4月の相場は、ロックダウンによる経済活動の停止が続いたにもかかわらず大幅な上昇となった。NYダウの月間の上昇率は11.1%、S&P500種指数は12.7%と、ともに1987年以来の大きな伸びを記録している。

2月から3月にかけての急落によって、新型コロナウィルスに関する悪材料がひとまず織り込まれたとの見方が強まる中、3月27日には総額2兆ドルに上る経済対策法案が成立したことが、反転のきっかけとなったのは間違いない。その後、米動画配信大手ネットフリックスが、巣ごもり需要の増加を受けて1-3月期の新規有料会員数が1600万人という大幅な伸びになったことを発表するなど、ロックダウンに伴う特需を受けた企業を中心に、1-3月期の企業決算が思ったほど悪くはなかったことも、市場の追い風となったものと思われる。

もっとも、経済活動の停止によって景気の大幅な落ち込みが不可避の状況下で、こうした上昇がいつまでも続くことはないだろう。4月の上昇によって米主要株価指数は3月までの下落分の半値以上、値を戻す格好となったものの、ここかからさらに上げ幅を拡大、直近の高値を試す展開になるとはやはり考えにくい。

2008年のリーマンショックは、サブプライムローン市場の破綻という、金融市場の崩壊によってもたらされたものだった。それによって企業に資金が回らなくなったことで製造業も打撃を受け、最後にサービス業にも影響が及んだ。ただ、落ち込みはそれほどでもなく、サービス業の底堅さが最後の拠り所となった部分は大きかった。ショックから比較的早期に市場が立ち直ることができたのも、基本的にはお金の問題だっただけに、大量の資金を市場に投入して流動性を高めることで解決できたというわけだ。

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