意外と知らない「5G・6G」で未来はどう変わるか あなたは2040年の生活をイメージできているか

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高速通信の6Gの登場とともに、ディスプレーやセンサーなどの映像機器も発達すれば、ライフスタイルそのものが変わる。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などは誰もが使うツールになり、家にいながら服を試着したり、モデルルームに行くというサービスが登場するだろう。

5Gと同じく6Gの通信環境も急に整うわけではないが、2030年頃から登場するはずなので、2040年にはあたりまえになっている可能性が高い。

6Gの概要がわかったかと思う。次は、どのようなサービスが可能になるか詳しく見ていこう。

「低遅延」により実現すること

5G、6Gのすごさは高速化だけではない。「低遅延」が実現するともいわれている。聞き慣れない言葉だが、これが最もカギとなる。「低遅延」で実現可能な技術を見ていこう。

「低遅延」とは、読んで字のごとく、「遅延」が低くなること。つまり、通信の「遅さ」が「少なくなる」接続や、通信時のデータのやりとりが途切れなくなるのだ。

5G、6Gになると、通信が途切れる可能性は100万分の1以下になるため、安定した通信が絶対の条件になる産業で利用することができる。

つい20年前までは、インターネットにつながっていないのがあたりまえの状態であった、20年後の2040年はインターネットにつながっていることが自然の状態になる。

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それはパソコンやスマートフォンだけではない。身の回りのものがすべて、コンピューター並みの処理能力を持つようになる。コンピューターのチップ(半導体)が、それまでコンピューターとみなされなかったモノの中にまで入り込むのだ。

あらゆるモノにチップを埋め込むという発想は「IoT」と呼ばれるが、20年後には、身の回りのいたるところに何兆個という小さなチップが埋め込まれているはずだ。コンピューターは電気や水道のようなインフラになり、もはやコンピューターという呼称はほぼ消えているかもしれない。あたりまえになるからだ。

ちょっとドアノブを触っただけで、あなたの個人情報から体温まですべてわかる世界――もしかしたら、20年後はそういう世界なのかもしれないのだ。

成毛 眞 元日本マイクロソフト社長、HONZ代表

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なるけ まこと / Makoto Naruke

1955年北海道生まれ。元日本マイクロソフト代表取締役社長。1986年マイクロソフト株式会社入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は、書評サイトHONZ代表も務める。『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『アフターコロナの生存戦略 不安定な情勢でも自由に遊び存分に稼ぐための新コンセプト』(KADOKAWA)、『バズる書き方 書く力が、人もお金も引き寄せる』(SB新書)など著書多数。

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