アマゾンCEOを退任「ベゾス氏」の微妙な引き際 コロナ禍で業績は絶好調の一方、課題も山積

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今回の発表は、アマゾンにとってはこの1年で2回目となる大きな役員人事の発表だ。昨年8月には、コンシューマー事業のCEOであるジェフ・ウィルク氏が、20年以上の在籍を経て2021年初頭に退任する予定であることを明らかにしていた。後任には、フルフィルメントと物流業務を統括していたデイブ・クラーク氏が昇格している。

後任者はクラウド事業成長の立役者

ベゾス氏の後任となるジャシー氏は、ベゾス氏が信頼を置く側近として長い間活躍してきた。ニューヨークで育ったジャシー氏は、アマゾンがまだスタートアップ企業であった1997年に入社し、会社の拡大に合わせてさまざまな役割を担ってきた。

2000年代初頭、ジャシー氏はベゾス氏の「影」となり、会議や出張に同行した。彼は最終的に、クラウドコンピューティング事業であるアマゾン・ウェブ・サービスの基礎を築き、イノベーションと利益を生み出すエンジンに成長させた。昨年のクラウド事業の売上高は450億ドルで、前年比30%増となっている。

ジャシー氏とクラーク氏は、キャリアのほぼすべてをアマゾンで過ごし、その独自の企業文化に深く浸っている。オルサフスキー氏は、取締役会では少なくとも1年に1度は後継者計画について議論しており、その「副産物」が会社の構造やシニア・リーダーシップ・チームの人数の増加に表れていると述べた。オルサフスキー氏は、クラウド事業でのジャシー氏の後任を今後数カ月のうちに発表するとしている。

アマゾンの初期投資家であるマドロナ・ベンチャー・グループのマネージングディレクターであるマット・マキルウェイン氏は「会社の内部の人間を選ぶ必要があった。アンディは完璧な選択だ」と語る。

マキルウェイン氏は、移行のタイミングには多少驚いたが、結果には驚かなかったという。

「ジェフは、特に昨年に入ってからは、より多くの事業に携わっているように見えたので、ジェフにその準備ができているとは思えなかった。だが、もしジェフが準備できていれば、アンディが適任だと思っていた」

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