クラブハウス、日本に突如上陸した謎多き経路 経営者→芸能界→ファンの一般人で数珠つなぎ

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クラブハウスを運営するのは2020年2月に設立されたアルファ・エクスプロレーション社だ。アメリカの写真SNS「ピンタレスト」に買収されたアプリ企業を創業したポール・デイビソン氏と、グーグルでグーグルマップのエンジニアなどの経験のあるローハン・セス氏の2人が創業した。

クラブハウスの創業者2人がサービス開発の状況を共有し、ユーザーからの質問に答える「タウンホール」という部屋が、日本時間毎週月曜日午前2時から開催されている(クラブハウスアプリの画面をキャプチャ)

アメリカのスタートアップ情報サイト・クランチベースによれば、アプリリリース後の2020年5月には、アメリカの大手VCアンドリーセン・ホロウィッツなどが出資し、1200万ドル(約12億円)を調達。この時点で1億ドル(約100億円)の企業評価額がつけられた。さらにこの1月には1億ドルを調達し、評価額は10億ドル(約1000億円)に達したとみられる。

会社側はブログで、1月中旬には週間アクティブユーザーが200万人に達し、毎日数千規模の部屋が立てられていることを明らかにした。こうした拡大に合わせ、今回調達した資金を活用し、アンドロイド版のアプリ開発や地域に合わせた機能の充実、サーバーの増強、誹謗中傷を検知する技術開発などを進めるとしている。

課題はサーバーなどインフラ面

とくにサーバーなどのインフラ面は課題だ。日本でユーザーが増えた1月末以降、毎日午後10時頃になると自分が入っていた部屋から強制的に退出させられたり、部屋の一覧が見られなくなったりなどの不具合が発生し続けている。日本だけでなくドイツや中国などでもユーザーが増えているとみられ、世界規模のインフラ強化が求められる。

現在クラブハウスは一切の収益を得ていないとみられる。ただ今後数カ月で配信者が収益を得られる仕組みを試験的に開始する予定だ。いわゆる「投げ銭」のほか、部屋の入室を有料チケット制にしたり、サブスクリプション制にしたりするとしている。配信者が得た収益の一定割合をクラブハウス側の収益とする可能性は大きいだろう。

文字でもなく、写真でもない。音声を介した人とのつながりは、どこまで広がるのか。SNS大国・アメリカが生んだ「新星」に世界中から熱い視線が注がれている。

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