東京の地元飲食店を束ねて救う「助っ人」の正体

IT系でもない城南信金がサイトを立ち上げた訳

「気になっていた地元のあの飲食店」に行くきっかけになるかもしれない(記者撮影)

1月末、東京都品川区にあるスリランカ料理屋「ARALIYA LANKA」には、テイクアウトの客が間断なく訪れていた。

この日、ランチ弁当を注文した近所の会社経営者は、インターネット上で今年1月に開設されたばかりのサイトで同店を知り、以来、頻繁に訪れるようになったという。「こんなお店が会社の近所にあるなんて知らなかった。持ち帰って1人で食べることができることができるから安心だ」と話した。

テイクアウトやデリバリーを地元に知らせる手段がない

新型コロナ感染予防対策で売り上げが大きく落ち込んでいる飲食業者の中にはテイクアウトやデリバリーを始めた店が少なくない。ところが「テイクアウトやデリバリーを始めたことを地元の人々に知ってほしいのだが、なかなか広まらない」という声が上がっていた。大手カレーチェーンや牛丼チェーンのように広告宣伝費をかけられない「地元の飲食店」の悲哀といえる。

その悩みに答えるように立ち上がったのが、「つながろうプロジェクト」(https://tsunagaro.jp/list/l)だ。テイクアウトやデリバリーを実施する地元の飲食店を掲載するインターネットサイトである。

主導するのは、ぐるなびでも食べログでも出前館でもない。ましてIT系企業でもない。信用金庫トップの城南信用金庫(本店:東京都品川区)が事務局を務めている。

グルメ情報サイトといえばネット上にはすでにいくつも存在しているが、城南信金は、各地域にある「地元の飲食店」を支援することに主眼を置く。全国の信用金庫が連携して運営している地域経済活性化のためのWEBサービス「よい仕事おこしネットワーク」事務局とビジネス版LINE「LINE WORKS」を運営するワークスモバイルジャパンが発起人となり、多くの企業の協賛を得て、コロナ禍で支援を求めている中小事業者を応援している。

「つながろうプロジェクト」のサイト上で、たとえば世田谷区の住民が「世田谷区」「テイクアウト」「中華」を選択すると、世田谷区界隈でテイクアウトを実施している中華料理店(サイトに登録した飲食店)が表示される仕組みである。

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