ピルの効果は避妊だけと思う人の大いなる誤解

生理で年6800億円損失、向き合い始めた企業も

スマルナから自宅に届く1カ月分の低用量ピルは、利用者のさまざまな状況に配慮し、無地の段ボールで届けられる(記者撮影)

「女性は月の半分を女性ホルモンというコントロールできないものに左右される。男性と同じ経営者であってもそこが異なる。解決できる手段があるのならば投資をしようと思った」

こう話すのは、営業代行事業を展開するSurpass社の創業者でCEOの石原亮子氏だ。石原氏は30代半ば、「月経前症候群(PMS)」の症状を以前より感じるようになった。

生理(月経)前の1週間前後にわたってみられるPMS。抑うつ気分や頭痛といった精神的あるいは身体的症状が現れる。そのような心身の状態で「経営に関する重要な決断をすることに恐怖を感じた」と振り返る。

「低用量ピル」という思わぬ答え

そうした中、低用量ピルという解決方法を海外の友人から聞き、衝撃を受けた。

低用量ピルには女性ホルモンに似た成分が含まれており、毎日服用することで排卵が抑制される。服用は1カ月に1週間休む。この休薬期間中に子宮内膜が剥がれ、生理が来る仕組みだ。

ピルの効果は高い避妊効果だけではない。女性にとって魅力的なのは、生理痛の緩和や生理周期の安定、さらにPMSの緩和や肌荒れの改善といったさまざまな副次的効果だ。排卵がないことにより、子宮内膜症の悪化を防ぐというメリットもある。

次ページ「日本ではなぜタブーなのか」と疑問
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
  • iPhoneの裏技
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 貧困に喘ぐ女性の現実
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT