人目が気になる「男性用リップ」のあの手この手 Zoom会議などでリップの使用が広がる可能性も

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全国20店舗で展開するヘアサロンLIPPS(リップス)の美容製品を販売するレスプリは、2019年4月からメンズコスメブランド「LIPPS BOY(リップスボーイ)」を全国のロフトとサロン内で販売している。メイン層は18〜24歳、9割が男性客というサロンの中で、リアルに感じ取ったニーズもアイテムに反映した。

カラー付きの「リップバーム」はナチュラルピンク、ライトオレンジの2色を展開。1800円(税別)と安くはない価格だが、アマゾンでは週に100〜120本ほどが継続的に、多いときには週160本が売れる人気商品だ。

レスプリの長島幹孟・商品事業本部長は「開発には美容師も携わり、自分たちで市販の色付きリップを塗ってみたところ『顔が明るく見える』と色を塗ることにポジティブな反応があった。普段より自信が持て、テンションも上がると感じられた」と開発背景を語る。

カラー付きリップは顔が明るく見える

一方で、カラー付きリップも、人前で使うことに抵抗を感じる人は少なくない。商品事業本部営業部の菊地翔太氏は、「そういった人のため、薬用リップのようなサイズ感でファッション性のあるパッケージデザインを施し、スティック自体にはカラーをつけなかった」という。2色はどちらも黄色のスティックで、塗布すると薄づきのピンクやオレンジに色付き、顔色を明るく見せる。

LIPPSBOYのリップバーム(写真:レスプリ提供)

「LIPPS BOY」の最大の強みは美容師という接点だ。「メンズコスメへの興味や悩みを持つお客が美容師に相談してアイテムを試すことが多く、美容師がパーソナルアドバイザーのような役割も果たしている。また各人がインスタグラムのアカウントを持っており、ヘアスタイルだけでなくファッションの延長線としてコスメも紹介している」(菊地氏)という。

LIPPSの公式インスタグラムは11万9000フォロワー(1月21日時点)と人気が高く、「LIPPS BOY」に関するインスタライブも行う。配信の中では視聴者から、アイテムの使用方法など具体的な質問も飛び出す。「サロンの多くは関東圏にあるので、サロンでカバーできないエリアのユーザーとも接点を持つためにインスタライブは今後も継続したい」(菊地氏)。

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