ソニー株主が訴えた「失望」 平井社長の回答は従来どおりに終始

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「平井社長の話を聞いてがっかりした」。総会である株主は訴えた

6月19日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で、ソニーの株主総会が催された。総会の冒頭で平井一夫社長は、「黒字化を達成できず、株主の皆さんの期待に応えられなかったことを、大変申し訳なく思っています」と陳謝。「2014年度は確実に構造改革をやり切る。先送りはしないという強い決意を持って経営に当たる」と、経営方針説明会などで繰り返したフレーズを重ねた。

 2013年度業績は1283億円の最終赤字に沈んだソニー。売上高の約7割を占めるエレクトロニクス分野の苦戦が続き、業績見通しも相次ぎ下方修正。市場の不信は強まり、5月の経営方針説明会で15年度の営業利益4000億円の見通しを掲げた際も、「目標が高すぎる」とアナリストからは厳しい指摘が上がっていた。

株主総会でも昨今の状況について、株主から厳しい指摘が相次ぐかと思われたが、イメージセンサーの開発状況、テレビの原価の改善状況など、株主からの問いに、平井社長や役員らが淡々と回答。特に荒れることもなく、総会は粛々と進んだ。

「平井社長の話にがっかり」

が、終盤、株主の一人がソニーへの「失望」を、切々と訴える場面があった。

「今日、平井社長の話をきいてがっかりした。10期連続で(テレビの)赤字を続けたのに、ソニーが変わるという安心感が持てない。この1年間、2回(営業利益見通しの)下方修正をした。状況把握が甘いのではないか。為替とか新興国の状況に影響を受けたのはそうだろう。でも、その見方が甘いから、そうなる。残念ながら、(電機業界の中で)ソニーが唯一水面下。今度計画を言ったときは、コミットしてもらいたい。社外役員の人にも言いたい。10期もこういう状況で、何をアドバイスしたのか」(株主)

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