某ファミレス「人気ピザ」とチーズの裏側

日本人だけが喜んで「ニセモノチーズ」を食べている

外食店にはJAS法等の法律が適用されない

そもそも「ニセモノ食品」というのは、コストを下げるために、本物にさまざまな「混ぜもの」を入れて本物のように売っているケースです。「代替食品」と呼ばれることもあります。そのわかりやすい例のひとつが、今回、取り上げたチーズです。

なぜ日本の外食、特にチェーン店がニセモノ食品、代替食品の「宝庫」となっているのか。理由は大きく2つあります。

① 外食店にはJAS法などの法律が適用されない

食品をスーパーなどで販売するときは、原材料(使用した添加物も含む)、賞味期限、消費期限を表示する必要があります。しかし、外食店でその場で作って提供するときは、その法律が適用されないのです。外食店の法律は、簡単に言ってしまえば、「食中毒を出さなければいい」という程度のものでしかないのです。

ファミレス、居酒屋などのメニューに「○○産」「ビーフ100%」などと記されているのは、あくまでもその店が自主的に掲載しているものにすぎません。

メニューの自主表記では「都合のいい情報だけ書く」ということがよく行われています。「北海道産ホタテ」や「スペイン産生ハム」はイメージがいいので書くけど、「ブラジル産チキン」や「台湾産豚肉」はイメージが悪いので書かないのです。

メニューを見て、一部の品だけに「国産レタス使用」「ビーフ100%」と書いてあれば、「レタス以外は輸入野菜?」「ハンバーグ以外はビーフ100%じゃないの?」と“裏読み”するのが賢い見方です。

私は本来なら、外食店にも情報公開の義務がある、その場合は「国産」という表示ではなく「県名」まで出すべきだと思います。そうやって情報が公開されて初めて、消費者は「選択」できるわけですから。

② コンサルタントの“暗躍”

ニセモノ食品がはびこるもうひとつの理由は、外食店の効率化、合理化を進める「コンサルタント」の“暗躍”です。

「外食コンサルタント」「フードコンサルタント」といった肩書きの人たちが、町の小さな飲食店にも乗り込んで「合理化」を進めています。あるいは食材屋、添加物の営業マンもしきりに「合理化」をささやいています。

「どうせピザやドリアに使うチーズの味なんて、お客さんはよくわかりませんよ。『チーズフード』を使えば、コストをこれだけ下げることができますよ。保存もラクだし、廃棄リスクも抑えることができますよ」といった具合です。

この効率化、合理化の波が、日本の外食をおかしくている大きな一因になっているのです。

次ページ「がんもどき」が日本のニセモノ食品の先駆け?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • コロナ後を生き抜く
  • 最強組織のつくり方
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「ニッポン半導体」敗北の真相
「ニッポン半導体」敗北の真相
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
勝ち組シニアと負け組シニア<br>定年格差

「45歳定年」発言に対し一部で猛反発。現実には法改正で70歳までの雇用確保が今春努力義務化されました。人生100年時代といわれる今、従来の定年はもはやなくなりつつあります。老後も働くシニアが第二の人生を勝ち抜くためにすべきことは何でしょうか。

東洋経済education×ICT