前年比57%となった日産「リーフ」の息切れ感 年間1万台は悪くないが大胆なテコ入れが必要

印刷
A
A
現行型となる2代目リーフは2017年に発売された(写真:日産自動車)

2020年は、EV(電気自動車)の注目が特に高まった年だった。まず、2019年ごろから日本市場にEVを導入し始めた欧米ブランドの多くが、2020年にEV導入を本格化してきた。

メルセデス・ベンツ「EQC」、テスラ「モデル3」、アウディ「e-tron Sportback」、ポルシェ「タイカン」、プジョー「e-208」「e-2008」、DS「DS3 CROSSBACK E-TENSE」などが、従来からあるBMW「i3」、ジャガー「I-PACE」、テスラ「モデルX」といった欧米EVの列に加わった。

ヨーロッパでは、ほかにオペル「コルサe」、フィアット「500ev」などが走り出しているし、アメリカでは軍用車をルーツに持つ大型SUVである「ハマー」が、EVで復活するという予告もあった。

EVとして発表された次世代フィアット500(写真:FCA Group)

そうした過熱気味のEVの動きもあってか、夏にはEV専業メーカーであるテスラの株価が急騰。トヨタを上回り、自動車メーカーとして世界一になっている。

さらに日本では政府から「2050年カーボンニュートラル」の目標が発表され、それを実現するツールとしてEVがクローズアップされ、「2030年代にガソリン車販売禁止、すべてを電動車へ」というセンセーショナルな報道が出回ることにもなった。

なぜリーフの販売は落ち込んだのか?

そうしたEVへの追い風の中、日本の誇るEVである日産「リーフ」の旗色が悪い。2020年通年の販売台数は1万1286台で、前年比57.0%(日本自動車販売協会連合会発表)。コロナ禍という逆風はあったものの、前年の6割も売れていないのだ。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

軽自動車と登録車を合計した2020年の新車販売台数は459万8527台で、前年比88.5%だから、市場全体のマイナスよりも、大きくリーフの売り上げは落ち込んでしまったことになる。

これだけ電動化をアピールする日産が、電動車の主力のはずのリーフで苦戦しているのはなぜなのか。リーフの苦戦の理由を探るにあたって、まずは日産の動きを再チェックしてみたい。

現在のリーフは第2世代であり、2017年9月に登場している。そして、翌2018年7月にスポーティな「NISMO」が追加。2019年1月には62kWhの大きな電池を搭載して航続距離を約40%も伸ばし、WLTCモードで458㎞となった「e+」が加わる。

次ページパンチに欠けたマイナーチェンジ
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日野自動車「データ改ざん」による重すぎる代償
日野自動車「データ改ざん」による重すぎる代償
「研究職600人雇い止め」理化学研究所に走る衝撃
「研究職600人雇い止め」理化学研究所に走る衝撃
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
マンションで急増「宅配ロッカー」が突く新課題
マンションで急増「宅配ロッカー」が突く新課題
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT