当たるか?ネット界のご意見番が語る近未来 ブレイクするネット企業のそばに、あの男

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「われわれは今、ソフトウエア企業が経済の大部分を担うようになる世界への大きな転換期にいる。(中略)近い将来には、映画から農業、国防にいたるまで、あらゆるビジネスと産業がソフトウエアとオンラインサービスによって行われるようになるはずだ」

アンドリーセンはこれを、景気後退で沈み、ドットコムバブルの悪い記憶に悩まされるアメリカに向けて語ったのだ。

最近では、ビットコインへ疑いの目が向けられる中で、「20年後に振り返ったとき、われわれは今日インターネットについて語っているのと同じように、ビットコインについて話しているだろう」と言った。これがビットコイン関連技術で起業をしようと考えていたエンジニアたちを勇気づけたのは、言うまでもない。

ただ、アンドリーセンがいつも支持を受けるわけではない。しばらく前にアンドリーセンが「エドワード・スノーデンは裏切り者だ」と述べたところ、ネットは大いに炎上した。

それでも、テクノロジーに対する彼の後押しは希望に満ちている。そして、起業精神に対するこの洞察も鋭い。

「好きなことをやれ、自分のパッションに従えというのが定説だけれども、これは危険な考え。もっといいアドバイスはこれだ。人々に貢献することをやれ。つまり、自分のエゴのためだけでなく、ほかの人にとって価値のあることに注力すべき」

瀧口 範子 ジャーナリスト

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たきぐち のりこ / Noriko Takiguchi

フリーランスの編集者・ジャーナリスト。シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、政治、文化、社会一般に関する記事を新聞、雑誌に幅広く寄稿する。著書に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか? 世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』『行動主義:レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家:伊東豊雄・観察記』、訳書に『ソフトウェアの達人たち:認知科学からのアプローチ』(テリー・ウィノグラード編著)、『独裁体制から民主主義へ:権力に対抗するための教科書』(ジーン・シャープ著)などがある。

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