プレゼンに効く「古代ギリシャの記憶術」の中身

メモなしで大量情報をインプットできる凄い技

ギリシャ時代から伝わる、人の記憶力を強化するとっておきの方法があります(写真:NOBU/PIXTA)
スピーチやプレゼンは、できればメモを見ずにやったほうが格好がいい。しかし、数分の話ならともかく、長尺になると、なかなか全部は覚えきれない。とくに記憶力に自信がない人はそう思うだろう。しかし、それは「やり方」を知らないだけだ。ギリシャ時代から伝わる、人の記憶力を強化するとっておきの方法がある。Googleやナイキ、ハーバード大学を法人顧客に持ち、『LIMITLESS 超加速学習――人生を変える「学び方」の授業』の著者でもある脳トレーナー、ジム・クウイック氏が、大量の情報をインプットし、それを引き出すことができる究極の記憶術について紹介する。

シモニデスが編み出したノウハウ

記憶力は人間のほぼすべての活動の根幹をなしている。記憶力は、人の推論する能力、先の予測を立てる能力、他者のリソースとなる能力まで制御しているからだ。

『LIMITLESS 超加速学習――人生を変える「学び方」の授業』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

時には膨大な量の情報を、個人やグループに向けて一度に伝える能力も必要になる。役員会で業績を報告したり、知人の集まりでスピーチしたり、授業で専門知識を披露したりと、さまざまな状況が考えられる。そして多くの場合、メモを持たずに話すことが肝心になる。メモが見えると、そのテーマに十分精通していないような印象を与えてしまう。

僕はビジネス界のリーダーや学生や俳優などに、メモなしで話すための昔ながらのテクニックを授けている。ここで言う「昔ながら」とは、まさしく言葉どおりの意味。

僕が教えている、そしてここで紹介する記憶術は「座の方法」と言い、2500年以上前からあるものなのだ。

座の方法にはこんないわれがある。古代ギリシャの詩人、ケオスのシモニデスは、建物の倒壊で大勢が命を落とすなか、ただ1人生き残った。犠牲者の識別を手伝えたのもシモニデス1人だった。倒壊時に人々が立っていた場所から、どの犠牲者が誰かを思い出せたのだ。

それをきっかけに、シモニデスは、紀元前500年も今も変わらず有効な記憶のツールを編み出した。

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