菅首相、言い間違え連発で招いた「自滅の刃」 反転攻勢狙った会見やメディア出演が逆効果に

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1月13日、記者会見する菅義偉首相(写真:AFP=時事)

1月18日からの通常国会を前に、菅義偉首相がさらなる苦境に追い込まれている。

発信力不足との批判を避けるため、記者会見やメディアへの出演を増やしているが、言い間違えや意味不明な発言を連発。「反転攻勢どころか“自滅の刃”」(自民幹部)に陥っている。

SNS上には菅首相批判があふれ、1月13日の記者会見後にはベテラン女性歌手がブログに「呂律は回らない」「滑舌は悪い」「同じ事を何度も仰る」としたうえで、「心労で倒れられるのではと危惧しております」とまで書き込んだ。

「福岡」を「静岡」と言い間違え

菅首相は、これまで日課にしてきた朝昼晩の有識者らとの「はしご会食」を年明け早々から自粛を余儀なくされ、「相談相手を失い、情報収集もままならない状況」(政府筋)。今後の政局運営の主舞台ともなる通常国会における厳しい論戦を乗り切れるのか、与党内にも「このままでは行き倒れになりかねない」(閣僚経験者)との不安が広がる。

年末のコロナ感染急拡大に「8人ステーキ会食」を行ったり、「ガースー発言」によって国民の信頼を一気に失い、内閣支持率は急落した。年明け以降、記者会見を3回開催。テレビにも連日出演し、「懸命な失地回復」(自民若手)を図った。しかし、その際の「言葉足らずで支離滅裂な発言ぶりが、自ら墓穴を掘る結果」(閣僚経験者)となった。

象徴的だったのが、「信頼回復への転機」(政府筋)となるはずだった13日の記者会見と、それに先立つ政府のコロナ対策本部での言動だ。

すでに決まった首都4都県に、関西や中部など7府県を緊急事態宣言の対象にすることを決めた13日の同対策本部で、追加の可否が注目された福岡を静岡と言い間違える「致命的ミス」(立憲民主幹部)を犯した。

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