菅首相、政権危機で急浮上する「4月政変説」 コロナ対応迷走で支持率急落、解散断行で勝負

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ただ、この戦略は選挙での自民党の勝利が前提だ。現状のように野党側がバラバラで戦えば、自民党への国民の批判が強まっても、「漁夫の利で自民勝利」(自民選対)の可能性はある。しかし、立憲民主を中心に主要野党が選挙共闘を実現して全国の小選挙区で統一候補を擁立すれば、勝敗のゆくえは予断を許さなくなる。

仮にコロナ禍が収まらないままの解散断行となれば、菅首相への国民的批判は拡大必至で、選挙アナリストも「東日本を中心に、多くの自民候補が落選する可能性が大きい」と予測する。

菅政権存続の勝敗ラインとは

歴代の自民党首相は衆院選の勝敗ラインとして「与党過半数」を挙げてきた。これを前提にすれば与党の自民・公明で過半数の233議席以上を確保すれば、理論的には与党の勝利であり、政権存続も可能となる。

強固な支持基盤を持つ公明党は30議席前後の獲得が確実だ。となれば、自民党は210議席以下でも目標達成となるが、それでは現有議席を約80減らすことになり、単独過半数を大きく下回る。メディアは「自民惨敗」と報じるのは確実で、これまでの例からも「菅首相は即時退陣」となるのは避けられない。

そこで問題となるのが「菅政権存続のための勝敗ライン」だ。過半数に次ぐ大きな分岐点は、自民単独での「安定多数」(244議席)、「絶対安定多数」(261議席)、そして憲法改正にも必要な「3分の2」(310議席)だ。

この中で菅首相にとっての最低限の目標は244議席となるが、その場合でも自民は約40議席の大幅減となり、党内に「菅降ろし」の動きが台頭し、総裁再選も危うくなりかねない。

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