エプソン、リモート急増で脱「紙」戦略の成否 トップが語る「コロナ後」のプリンター市場

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――コロナ禍で時計の販売環境が厳しくなっています。プロジェクターもフラットパネルディスプレイ(FPD)との競争が激化しています。

市場環境が厳しい時計・プロジェクター事業の人員を、産業用ロボット事業などの成長領域へ移動させている。特に時計事業は無駄な部分がまだ多い。ぜい肉をそいで、筋肉質な体制にすることが重要だ。

販売面でのデジタル活用も不足している。小売店などを通さず、価格を保ったまま販売できるようにしたい。

プロジェクター事業は成長できないわけではなく、家庭向け・店舗向けの可能性は高い。特に家庭向けは中国を中心に伸びてきている。

産業用ロボットの障壁を取り除く

――産業用ロボット事業については、今後の成長シナリオをどう描いていますか。

当社の産業用ロボットの強みは高速・高性能。これまで追求してきた「省・小・精(省エネルギー、小型化、高精度)の技術」がまさに発揮されている。安全性を高めた人との協働ロボットは(動作の)スピードが遅く、なかなか市場が広がってこなかったが、間違いなく必要とされる。安全性の確保とスピードの向上で広く普及させたい。

ロボット導入時に障壁になるのが、操作が難しいこと。ロボットを動かすシステムに簡単につなげられるようにするなど、(操作上の)障壁を取り除くことが重要だ。

当社は自社の生産ラインにも自社の産業用ロボットを導入しており、ロボットだけでなく、ライン全体でセンシングの部分などまで手がけられる強みがある。コロナで分散生産体制が求められるようになっている中、長期的には多品種少量生産が可能な工場をつくっていく提案まで手がけたい。

大竹 麗子 東洋経済 記者

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おおたけ・れいこ

1995年東京都生まれ。大学院では大学自治を中心に思想史、教育史を専攻。趣味は、スポーツ応援と高校野球、近代文学など。

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