外国メーカーに注がれる中国人消費者の厳しい眼、“自国の常識”で対応を誤ると致命傷にも


 
 さかのぼれば、1999年の東芝フロッピーディスクコントローラー訴訟での米国と中国との対応の違いに中国人は激怒した。また外資系企業の中国向けサイトのデザインが、本国のサイトのデザインより劣っているだけでも、過去に数えられないほど中国メディアが問題提起した。

ちなみにこの3.15の日、日系電機メーカーのテレビに対する以上に、糾弾気運が高まったのはパソコンメーカーの米HPの対応だ。
 
 同社が07年に発売したノートパソコン数機種が、搭載したチップが原因で不具合が発生しやすい状態にあり、HPはそれを認知し、該当機種のみ24カ月の延長保証サービスを提供した。しかし、サービスの期間を24カ月としたため、現在では、07年に発売した該機種の修理は実態として「有償」になる。このため、中国人消費者(および当局)の怒りに火がついた。
 
 翌16日、HP中国は「中国のルールにのっとり、再度30日間の無償修理と再度故障時の無償交換に応じる」というプレス発表を行い、火消しを試みている。
 
 この該当機種は日本でも発売しており、日本でも同様に24カ月の延長保証サービスを提供(※http://h10025.www1.hp.com/ewfrf/wc/document?docname=c01383942&cc=jp&dlc=ja&lc=ja&jumpid=reg_R1002_JPJA)している。中国での当初の対応同様、日本では実質有償修理で、中国のように無償対応はしていないが、特に問題とはみなされていない。
 
 消費者対応は、日本で問題になっていないからといって、中国でも問題が起きないとは限らない。また過去の製品だからといって、問題を放置するととんでもないしっぺ返しが中国で起きるかもしれないのだ。

やまや・たけし
中国内陸部在住のIT専門ライター、中国のIT事情を中心に取材・執筆。著書に「新しい中国人 ネットで団結する若者たち(ソフトバンク新書)」。

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