捨てづらい「ぬいぐるみ」悔いなく処分する方法 「魂」が宿るとの考えからためらうケースも
ビットシステムでは申込件数は右肩上がりで増え続け、昨年は月50~60件(人形・ぬいぐるみ数では500~600体)になった。
今年3月頃からはさらに増え始め、現在では月100件(同1000体)くらいに急増しているそうだ。「終活とか断捨離という言葉が浸透してきているのに加え、コロナによって家族が家にいる時間が多くなり、住みやすいように部屋を整理する人が増えた影響ではないか」(石川社長)。
「お人形供養祭」は、昨年は3カ月に1回ほどであったが、申し込みが増えたため、人形を並べる寺院のスペースの関係から、今年は2カ月に1回のペースで開催しているそうだ。
葬儀社でも、人形供養を行っているところが比較的多い。神奈川県の県央地区で2カ所の葬祭会館を構える神奈川葬祭(厚木市)もその1社である。同社では、人形供養を「地域住民とのふれあい」「地域住民に供養の大切さを感じてもらう」ことを主目的に、「人形供養祭」を2カ所の葬祭会館で年1回開催している。
思い出の詰まった人形に読経供養
高橋良彦企画営業部次長は「(地域住民に)人形供養の意義までは説明していないが、『思い出の詰まった人形やお写真に真心を込めて読経供養させていただきます』と案内している」と話す。
同社の人形供養の特徴については、「役割を終えて捨てるには忍びない愛着のある人形やぬいぐるみたちなので、供養祭の会場に丁寧に並べて協力寺院の僧侶に読経してもらい、さらに協力寺院でお焚き上げをしてもらっている。このように、宗教儀式としての供養をしっかり行い、私たちスタッフの対応も供養の一連のプロセスとして親切丁寧な接客を心掛けている」という。
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