中国のサービス業、回復加速でインフレの足音 「財新中国サービス業PMI」、7カ月連続で上昇

✎ 1〜 ✎ 319 ✎ 320 ✎ 321 ✎ 最新
拡大
縮小
11月のサービス業PMIは前月より1ポイント上昇し、好不況の判断の目安とされる50を7カ月連続で上回った(図表作成:財新)

「コロナ後」の中国で、サービス業の回復が勢いを増している。12月3日に発表された11月の財新中国サービス業経営活動指数(サービス業PMI)は57.8と、前月の56.8から1ポイント上昇。過去10年間で最高値を記録した2020年6月の58.4に次ぐ高水準となり、好不況の判断の目安とされる50を7カ月連続で上回った。

中国国内でも新型コロナウイルスの小規模なクラスターが散発的に生じているが、サービス業全体の回復ペースへの影響は見られない。11月のサービス業の新規受注指数は7カ月連続で拡大基調を維持し、2010年5月以来の最高値を記録した。

注目すべきなのは、11月のサービス輸出の新規受注指数が5カ月ぶりに拡大基調に転じたことだ。調査対象企業によれば、海外では新型コロナの大流行が続いているものの、外需は明らかな回復を示しているという。

コストアップを価格転嫁する動き

サービス業の雇用にも明るさが戻ってきた。11月の雇用指数は4カ月連続で拡大基調を維持し、2010年11月以来の高水準となった。

需要および供給の拡大が加速するなか、サービス業は(人件費上昇などによる)コストアップの一部をサービス価格に転嫁し始めている。11月のサービス業の投入物価指数は2010年9月以来の高水準に上昇し、インフレの兆しが見え始めた。

本記事は「財新」の提供記事です

向こう12カ月間のサービス業の楽観度を示す指数も上昇し、2011年5月以来の高水準を記録した。調査対象企業の経営者の多くが、2021年にはグローバル経済がコロナ禍の落ち込みから回復に転じ、それとともに中国の内需はさらに力強さを増すという楽観的な見方に傾いている。

(財新記者:程思煒)
※原文の配信は12月3日

財新 Biz&Tech

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ザイシン ビズアンドテック

中国の独立系メディア「財新」は専門記者が独自に取材した経済、産業やテクノロジーに関するリポートを毎日配信している。そのなかから、日本のビジネスパーソンが読むべき記事を厳選。中国ビジネスの最前線、イノベーションの最先端を日本語でお届けする。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT