中国では最近、新型コロナウイルスのクラスターが複数の地方で散発的に発生している。だが今のところ、サービス業の持続的回復への影響は見られない。1月6日に発表された2020年12月の財新中国サービス業経営活動指数(サービス業PMI)は56.3と、前月(57.8)との比較では1.5ポイント低下したものの、依然として過去10年間で最高レベルを記録した。
なお、1月4日に発表された2020年12月の財新製造業PMIは53.0と、同じく前月(54.9)との比較では低下したが、値そのものはやはり10年ぶりの高水準にある。このことは、中国の製造業とサービス業の事業活動がそろって活況であることを示している。
中国国内のサービス需要の増加を受け、2020年12月のサービス業の新規受注指数は8カ月連続で拡大基調を維持した。ただし、2020年10月および11月と比べると拡大幅はやや縮小した。
需要と雇用の増加が経営コスト押し上げ
一方、2020年11月に1年半ぶりの高い伸びを示したサービス輸出の新規受注指数は、12月は勢いが落ちて微増にとどまった。調査対象企業からは「海外での新型コロナの流行再拡大で、外需の伸びが頭打ちになっている」との声が寄せられた。
サービス業の雇用状況は引き続き改善しており、2020年12月の雇用指数は5カ月連続で拡大基調を維持した。
需要の増加と雇用の回復が経営コストを押し上げ、サービス業の投入物価指数は急上昇した2020年11月から連続して高い値を記録した。調査対象企業によれば、従業員への年末ボーナスと仕入れ価格の上昇がコストアップの主因になった。
向こう12カ月間のサービス業の楽観度を示す指数は2011年5月以来の最高値を更新した。サービス企業の経営者の多くが、コロナ禍が終息すればグローバル経済は好転すると確信しており、商機拡大への期待を膨らませている。
(財新記者:程思煒)
※原文の配信は1月6日
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