「2021年の中国市場でのスマートフォン販売台数は3億5000万台に達し、そのうち2億8000万台以上が5G(第5世代移動通信)スマホになるだろう」──。
中国の国有通信大手、中国移動(チャイナモバイル)の副総経理を務める簡勤氏は、11月20日に同社が広東省広州市で開催したイベントでそんな予想を示した。
2019年11月に5Gの商用サービスが始まって以降、中国では5Gスマホの販売が伸び続けている。中国工業情報化省直属の研究機関である中国情報通信研究院のデータによれば、2020年10月に中国市場向けに出荷されたスマホのうちすでに半数以上の64%が5Gに対応していた。
簡氏によれば、スマホに加えて5G対応のスマートデバイスの市場も急拡大している。例えばスマートルーター、テレビ向けセットトップボックス、ネットワークカメラなどであり、2021年のスマートデバイスの販売台数は10億台に達する可能性があるという。
低価格スマホも5G対応が当たり前に
この日のイベントで簡氏は、通信端末の販売に関する中国移動の2021年の社内目標も明らかにした。同社の通信ネットワークに接続する5Gスマホを2億台増やすとともに、パートナーとの協業でスマートデバイス1億台の販売を目指している。
5Gスマホの拡販は、主に既存顧客の(4Gスマホからの)買い替え需要を取り込んでいく。簡氏によれば、中国移動のユーザーのなかには端末の買い替えサイクルから見たターゲット顧客が3億人近くいるという。
出荷台数の拡大やメーカー間の競争などを通じて、5Gスマホの価格は今後も下がり続けるとみられる。小売価格が1000~1500元(約1万5790~2万3685円)の低価格スマホの場合、5G対応の比率はまだ5%程度だが、「2021年末には90%に達する」と簡氏は予想する。
(財新記者:屈慧)
※原文の配信は11月20日
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