ユーザベース、「アメリカ進出失敗」の舞台裏 CEOが辞任、コロナ以前からあったもくろみ違い

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クオーツ社の買収・運営の指揮を執ってきたユーザベースの梅田優祐CEO。同事業撤退の責任をとる形でCEOを辞任する(記者撮影)

「結果を残すことができず、大変申し訳なく思っている」

SNS型経済ニュースメディア「NewsPicks」(ニューズピックス)などを運営するユーザベース創業者の梅田優祐CEOは、11月12日に行ったオンライン決算説明会で悔しさをにじませた。

同社は11月9日、2018年に買収したアメリカのニュースサイト「Quartz(クオーツ)」運営会社の売却を発表。譲渡先はクオーツ社の代表が新設した企業で、ユーザベースのニュース事業は事実上アメリカから撤退することになる。これに伴い、同社は2020年12月期決算で88億円の特別損失を計上する。

赤字の責任をとり、CEO辞任

クオーツ社買収を主導した梅田氏はCEOを辞任、非常勤取締役になると発表した。後任CEOには稲垣裕介COOが就任する。梅田氏は従前から「PMI(買収にまつわる統合プロセス)も率先してやっており、私に大きく責任がある」と語っており、投資失敗の責任をとった格好だ。

世界の若手ビジネスリーダー向け経済ニュースを配信するクオーツ。広告を軸にした事業モデルから脱却できなかった(画像はユーザベースの決算説明資料より)

冒頭の説明会では投資家やアナリストらから、クオーツ売却などについて40近い質問が寄せられ、1時間の予定が30分ほど超過した。

同社がクオーツを買収した2018年当時、梅田氏は「5年後、世界で最も影響力のある経済メディアになるために、最短距離の戦略を取る。今回の買収の狙いはこれに尽きる」と語っていた。

買収の約1年前、ユーザベースはアメリカの経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」を展開するダウ・ジョーンズと合弁会社を設立し、アメリカ版のニューズピックスアプリを投入している。だが、この段階では日本版アプリのようなオリジナル記事や課金プランは用意できていなかった。

そこで、現地でオリジナルの経済ニュースを配信していたクオーツ社を買収することで、不足するピースを埋めようとしたわけだ。

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