バイデン勝利宣言で沸騰「アメリカ株」の始め方 「世界一活発な市場」で取引する際の注意点

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投資を始める準備として、覚えておくべき基礎知識があります。まずはティッカーと売買する株数です。日本の証券番号にあたるのが、ティッカーです。たとえばアップルは「AAPL」と表示します。会社名を省略したものが多いです。中にはセールスフォースの「CRM」のように、会社のサービスや商品に関連するキーワードを使用している場合もあります。

また売買が可能な株数ですが、日本はたとえば100株などでくくった「売買単位」が設定されています。一方でアメリカは1株から売買が可能です。日本では投資したい有望な銘柄があっても、売買単位が100万円など高くてあきらめざるをえない、ということがあるかと思います。アメリカはそういったことはありません。

『米国会社四季報』2020年秋冬号は現在発売中。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

結果的に売買取引が成立する量が多くなるため、理屈に合った価格形成ができます。急激な値動きは限定的で、日本のストップ高やストップ安という値幅制限はありません。投資の世界では、間違いなくアメリカは日本の見本なのです。

ただし、為替には注意が必要です。アメリカ株投資では、通常通貨はドルで運用することになるので、仮にドル安円高になった場合、円換算では資産が目減りする可能性があります。

また譲渡益や配当の税金は、税務申告により外国税額控除を適用して還付する手続きが必要です。なお、税金で恩恵がある特定口座やNISA(ニーサ)にも対応しています。

どの銘柄からスタートする?

いざアメリカ株を始める準備が整ったとなると、いよいよ銘柄選びです。まずは表に示した「ダウ30銘柄」がよいと思います。日本人でもよく知っている有名な会社が集まったグループです。この中には、アップルやマイクロソフトなどGAFAM(ガーファム)と呼ばれ、成長ハイテク業界を牽引する会社も入ります。

このように、アメリカ株を始めることはそれほど難しくありません。『米国会社四季報2020秋冬号』には、初心者向けの基礎知識をQ&A形式で掲載しています。

また、どんな有望銘柄があるのかもっと知りたいという人は、同誌でランキングを参照することもできます。売上高成長率や配当利回りを集計しています。また『会社四季報オンライン』でも定期的にアメリカ株のランキングの最新版を配信しています。ぜひあなたに合った銘柄を発掘してください。

山谷 明良 東洋経済データ事業局

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やまや あきら / Akira Yamaya

2005年、東洋経済新報社入社。編集局で『会社四季報』『週刊東洋経済』の記者、データ事業局で『財務情報』『大株主』『日本の企業グループ』のデータ編集を経て、『米国会社四季報』編集長を務めた。

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