J-REITの信用力は二極化が鮮明、資金調達環境は回復の兆し《スタンダード&プアーズの業界展望》


アナリスト 小野寺亮
井澤朗子

2009年の国内不動産投資信託(J-REIT)業界は、不動産賃貸市場がオフィスを中心に軟化基調となり、収益性が低下するJ-REITも多かった。その一方で、厳しい資金調達環境のなか、年初不安視された資金繰りについては、「不動産市場安定化ファンド(官民ファンド)」の創設など、行政による資金繰り支援策により、市場参加者のJ-REITの資金繰りに対する厳しい見方はやや後退した。

年後半にかけて、スタンダード&プアーズが格付けを付与しているJ-REIT11社(以下「格付けJ-REIT」、表1参照)を中心にリファイナンスの安定度が増し、金融機関からの新規融資や短期投資法人債が発行され、11月には1年3カ月ぶりに公募増資が実施された。その後も複数の投資法人が公募増資を行った。一方で、引き続きリファイナンスに苦慮し、厳しい融資条件での借り換えが続くJ-REITもある。


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