日本版のアニメも参考、映画「家なき子」の魅力 「スピルバーグ的視点」で新たな感動ドラマ生む
たとえどんなに過酷な境遇に置かれても、明るい未来を信じて誠実にがんばればきっと幸せがやってくる――。
どんな困難にも負けず進み続ける少年レミの姿が心を打ち、世界中で愛されてきたフランスの児童文学『家なき子』。これまで幾度となく映画化・アニメ化されてきた名作を、現代にも通じる感動のドラマとして実写映画化した作品が『家なき子 希望の歌声』(11月20日より全国公開)である。
メガホンをとったのはフランス人監督のアントワーヌ・ブロシエ。彼は物語における「心の絆」と「信じること、信じ合うことの大切さ」に着目し、作品に深みをもたらすとともに、子ども時代のキラキラした夢やときめきを感じさせる物語を紡ぎ出した。
世界的な児童文学を実写化
主人公は11歳の少年レミ。貧しいながらも、田舎の農村で優しいママと幸せに暮らしていたレミの運命は、長い間パリへ出稼ぎに出ていた父・バルブランの帰宅により急変する。バルブランはレミに「お前は10年前にパリで、高級な産着にくるまれ捨てられていた赤ん坊だ」と告げ、旅回りの老芸人ヴィタリスに売り飛ばしてしまう。
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