ムスリマ(イスラム教徒女性)の衣装を法律で規制するべきか--イアン・ブルマ 米バード大学教授/ジャーナリスト

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最初はスイスがミナレット(イスラム教寺院の塔)の建築を禁止した。そして今、フランス議会がイスラム教徒の女性(ムスリマ)が“ブルカ”を着ることを禁止しようとしている。ブルカとはイスラム社会で女性が人前に出るときに顔全体を覆う衣装である。イスラムの女性が着用するヘッドスカーフの“ヒジャブ”は、すでにフランスの公立学校では使用が禁止されている。しかし、ブルカがフランスで着用されることはまれである。フランスに在住する600万人のイスラム教徒のうち約1900人にすぎない。

議会で各政党が着用の禁止を支持した理由は、それが“フランス革命の価値観に反する”からである。サルコジ大統領は「ブルカはフランスでは歓迎されない」と述べた。

これまで移民は顔を覆っているという理由から、市民権が与えられてこなかった。一部のムスリムの女性を含むフェミニスト(女性解放主義者)は「顔を覆う慣習は品位に欠ける」という理由で禁止を支持している。共産党のアンドレ・ゲラン議員は「テロリストと過激派はベールで顔を隠している」と言っている。

結局、議会での決議案に反対したのは社会党議員だけであった。彼らもブルカは嫌いだが、法律で禁止することが最善の方法だとは思っていない。私はその意見は正しいと思う。これは個人の自由の問題だからだ。

自由意思でブルカを着ているフランスのある女性は「フランスは自由の国だと思われている。現在、女性は服を脱ぐ権利を持っているが、女性に服を着させない権利はない」と語っている。

聖職者を含むムスリムの一部は、「女性が顔を覆うのは実際にはイスラム教徒の伝統ではない」と主張している。エジプトの導師シャイフ・モハメッド・タンタウィは、エジプトの学校で顔を覆うベールの着用を禁止しようとしている。しかし、このことは、フランスの女性がブルカを着て、郵便局や銀行など公共の場所に行けない理由にはならない。イスラムの伝統の解釈は、フランス政府の仕事ではない。

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