トランプ感染後、断食で祈ったインド人の末路

トランプを神とあがめ、自宅に銅像もつくった

国民的にアメリカのトランプ大統領の人気が高いインド。インドのモディ首相とイメージ戦略が似ているという見方も(写真:REUTERS/Adnan Abidi)

インドにはアメリカのトランプ大統領に心を奪われている人が少なくないが、ある田舎で暮らす農民はトランプ氏を自らの神とあがめ、裏庭にまつった等身大のトランプ像に毎朝祈りをささげていた。

その村の村長によると、農民の名前はブッサ・クリシュナ。まだ若く、トランプ氏の「歯に衣着せないストレートな物言い」に引きつけられていたという。

断食を始め、深刻な鬱状態に

トランプ氏が新型コロナウイルスの検査で陽性になったと発表すると、クリシュナさんは精神的にぼろぼろになった。クリシュナさんはフェイスブックに動画を投稿し、涙ながらに訴えた。「私の神、トランプがコロナに感染し、とても悲しい。彼の1日も早い回復を願って、皆さんにも祈りをささげてもらえるようお願いしたい」。

家族の話では、クリシュナさんはコロナ感染に苦しむトランプ氏に連帯を示そうと断食を始め、深刻な鬱状態となった。そして11日に心不全で亡くなった。

トランプ氏に対する熱烈な信仰によって、クリシュナさんはインドではちょっとした有名人になっていた。全国ニュースで取りあげられることもしばしば。クリシュナさんの死はインド中で話題になった。

いとこのヴィヴェーク・ブッカさんによると、クリシュナさんは肉体的に健康で、とくに病気もなく、心臓病を患ったこともない。クリシュナさんが断食で死んだことを裏付ける証拠はない。

一方、トランプ氏はさまざまな投薬治療によってコロナから回復し、「パワーがみなぎっている」のを感じていると話した。ホワイトハウスやトランプ氏が、インドにこれほど熱狂的なファンがいることに気づいていた様子はない。

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