●文系でも強い、インフラ系企業と重厚長大メーカー
現在、志望している業界(3つまで選択可)
まずは理系から見ていこう。理系で最も志望者が多い業界は、「機械」「化学」「エネルギー」が僅差で競う合う形となった。「機械」業界、「化学」業界の人気が高いのは、他大学に比べて「機械系」「化学系」専攻学生の回答割合が多かったことによるものだが、「エネルギー」がこれだけ上位になるのは九州大学の大きな特徴といえよう。次いで4位には「自動車・輸送用機器」、5位「鉄鋼」がランクイン。トヨタ自動車、新日本製鉄など、九州になじみのある大手メーカーの存在が大きい。他の大学で人気の高かった「総合電機・家電」は、「情報処理・ソフトウェア」「プラント・エンジニアリング」と拮抗した6位。首都圏では人気の高い「シンクタンク・コンサルタント」は17位と低迷。
それぞれの学科系統別の人気業界を見てみると、「電気・電子系」ではやはり「総合電機・家電」が一番人気で約4割の学生が志望、次いで「エネルギー」「重電・産業用電機」「コンピュータ・通信機器」「自動車・輸送用機器」がそれぞれ2割強でほぼ同数。「機械系」では、「機械」が6割以上の学生から支持されて断トツのトップ、次いで「自動車・輸送用機器」(44%)、「鉄鋼」(27%)、「プラント・エンジニアリング」(20%)と続く。「情報・通信系」では、「情報処理・ソフトウェア」(59%)、「コンピュータ・通信機器」(45%)の2業界が他業界を大きくリードする。「化学系」では、専攻そのものの「化学」が8割以上の学生の人気を集め独走状態。次いで「医薬品・化粧品」(40%)、「食品・食料品」(27%)の順。「物理・数学系」では、「情報処理・ソフトウェア」(40%)、「総合電機・家電」(25%)が人気。「土木・建築系」では、「建設・住宅」がもちろん一番人気ではあるが、46%と支持率は過半数には達していない。その他、人気のある業界は、「エネルギー」(34%)、「プラント・エンジニアリング」(29%)、「運輸・輸送」(24%)に続いて、「商社」も2割強の支持を受けている。「エネルギー系」では、やはり「エネルギー」が64%の支持を集めてトップ、次いで「機械」(25%)、「プラント・エンジニアリング」(19%)の順。
文系はどうだろうか。最も人気を集めたのは「銀行」で、3人に1人以上が選択したことになる。次いで「商社」「食品・食料品」「マスコミ」「保険(生保・損保)」「エネルギー」といったところが人気のようである。メーカー系が全般的に低調となっている一方、「通信」「運輸・輸送」といったインフラ系企業がやはり次の人気業界グループを形成している。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら