「680円激安ステーキ定食」の裏側

外食の達人、都内某洋食屋で「ニセモノステーキ」に遭遇!

「成型肉」は表示義務があるのに、黙って使う飲食店も多い

河岸「そのトンカツ、衣をはがしてみてごらん。繊維の入り方がここから変わっているでしょう。肉がポロポロとれる」
N君「ほんとだ……。ステーキはどうですか?」
河岸「これも『ニセモノステーキ』だね。いわゆる成型肉というやつ。繊維のくっつき方が変でしょう」
N君「今までこれを食べていたんだ……。ショックだなあ」

 

スーパーでサーロインステーキ肉を買うと、通常、輸入品でも100グラム600円、国産品で100グラム800円ぐらいはします。

それなのに、なぜステーキ定食を680円で提供できるのか。

どうも解せない値段設定のカラクリは、「ステーキ肉」にあります。実は、N君がステーキだと思って注文した肉は「成型肉」なのです。

成型肉というのは、骨の周りから削り取った端肉や内臓肉を結着して作ったものです。味と食感と色をよくするために、「植物性タンパク」「乳タンパク」「卵タンパク」「ビーフエキス」「調味料(アミノ酸等)」「カラメル色素」などさまざまな食品添加物が使われます。

下記のイラストのような「インジェクション機械」を使って、肉に牛脂を打ち込み、人工的に「霜降り」にすることもできます。生け花で使う剣山のような注射針が100本ほどいっせいに注入される様は、ちょっと壮観といったところです。

よく使われるインジェクション機械。 牛脂を打ち込めば、「牛脂注入肉」「牛脂注入加工肉」ができる。

成型肉は法律違反でも何でもありません。スーパーでも「サイコロステーキ」として売られていますが、その場合はきちんと「成型肉」と表示があります。しかし外食店では、この店のように黙って成型肉を使うところが少なくないのです。

表示義務があるのに、表示をしていない。本当なら、法律違反で罰則があるのですが、表示すると売れないからそれをやらないのです。

そういう店が多い以上、自分たちで「防衛」する必要があります。

しかし、本物のステーキか、ニセモノの成型肉かを見分けるのは、実に簡単です。ここでその「極意」をお知らせしましょう。

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