「ツイッターvs悪質投稿者」何とも悩ましい攻防 米大統領選控え誤情報には「目立つ色」で警告も

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ロス氏によると、誤情報は否定されるとかえって読者が信じやすくなるという、いわゆる「バックファイア効果」の懸念がこの調査を実施したことで低下し、警告ラベルをいかにあからさまにするかという見直しの機運につながったという。ロス氏は、ラベルが付くと逆に「名誉のバッジ」のようになり、かえってユーザーの注目を集めてしまうリスクも認める。

警告ラベル表示を巡っては、ようやくツイッターとしての介入に至ったと評価する専門家もいるが、事例への対応の執行が遅過ぎるとの批判もある。

フォロワーが多いとあっという間に拡散

ツイッターのラベル表示を分析するワシントン大のケート・スターバード准教授は「コンテンツは大抵拡散が極めて速い。フォロワーが多い場合、20分や30分放置すればたいがいはもう拡散してしまっている」と話す。

スターバード氏によると、投稿から警告ラベル表示までのツイッターの対応時間は短くなっている。5月に初めてトランプ氏による郵便投票の投稿に警告を付けた際は約8時間かかったが、9月の同氏の投稿2件では2時間以内に付いたように見えた。10月6日の新型コロナ感染を巡る投稿では、約3時間後に投稿に覆いをかけてリツイートできなくした。

ツイッターのロス氏によると、誤情報と表示した投稿にはすべて、画面上で読みにくい仕掛けをしたり、検索などでの推奨から外したりもしている。

しかし、8月にトランプ氏の投稿への対応を巡り、リツイートを阻むツイッターの努力は効果も上げているが、措置は「小さ過ぎるし遅過ぎる」との批判が研究者グループから出た。ロス氏によると、今回の見直しでは同社の判断でリツイート数なども考慮に入れている一方、ツイートの拡散を予測する方法を研究し、大統領選挙絡みで想定される事象に早く対応できるよう訓練もしている。

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